〔日記〕まがいもの
- 別れて
- 橋を渡る
- 山頭火
午前中、関内でめいっぱい打ち合わせ。午後からは鎌倉に戻って作業をすることにする。
関内で、美味しいものが食べたいときによく寄っていた店に立ち寄る。最近経営者が代わったそうだ。フランチャイズなのか、メニューなどはほとんどそのまま引き継いで、まったく違う人たちがお店に立っている。それがそっくりそのまま、前の店の良さを引き継げればよかったのだが、「見よう見まねで同じようにしているが、本質はまったく引き継げていない」感じがして、前の店のまがいもののように感じてしまった。これなら、居抜きでもまったく違うやり方で、お店の名前もすっかり変えてしまえばよかったのではないだろうか。
御成スタバでコーヒーを飲んで口直しをする。これから出勤するジロウもやってくる。
若宮オフィスに移動して19時まで仕事。呑みに出掛ける。
アルコールの力を借つて睡る。
秋吉台の蕨狩は死ぬるまで忘れまい。種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年
あさつきで日本酒、サザエの刺身。ヒグラシで常温二合、ペンネナポリタン。
久しぶりに海に行きたくなる。由比ガ浜まで散歩する。暗い砂浜はそれでも人が多い。駐車場でひとしきり歌って、帰る。
〔日記〕夢のよう
- バスを待ちわびてゐる
- 藤の花
- 山頭火
6時少し前に起きて身支度。今日は須賀川へ向かう。家で支度をしているときは胃が重いくらいだったが、横須賀線に乗り込んで仕事を始めようとしたら気持ち悪くなる。目を閉じて足を組み、おとなしくしている。
東京駅の新幹線コンコースのお手洗いが、きれいで人も少なくてありがたかった。しばししゃがみ込む。
酒、酒、酒、酒、酒、……遊びすぎた、安易になりすぎた、友情に甘えすぎた、伊東君の生活を紊したのが、殊に奥さんを悲しませたのは悪かつた、無論、私自身の生活気分はメチヤクチヤとなつた。……
[種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年]
新幹線に乗り込む。少し具合が良くなったので仕事を始める。新幹線はなかなか集中できるオフィスだと思う。トンネルに入る度にネットが途切れるのが玉に瑕だ。
郡山駅で李さんと合流。在来線に乗り換える。香伏は定休日。虎屋ホテルのレストランで焼き肉サラダうどんのランチを食べる。
新しい庁舎で打ち合わせ。霞が漂うような荘厳な執務スペース。見たことのないインスタレーションのような光景のなかに、いつも会う市の人がいる様子は、なんだか夢を見ているようだった。登場人物は実在の人なのだけれど、背景が架空なのだ。
公民館に場所を移して図書館分科会。もう一度庁舎に戻って、さらにもう一本打ち合わせ。
「ウルトラ会議室」から離れられない李さん
打ち合わせが終わったら、すっかり夜が更けていた。整備室のみなさんと展望台にのぼってみる。須賀川の夜景が360度見えるのだ。眼下の旧図書館は、ずっと小さく感じた。
郡山駅で唐揚げ蕎麦を立ち食いして帰る。残念ながらどこの飲み屋も閉まる時間だったので、コンビニでツボ貝と鮭とば、スルメゲソと日本酒を買う。