醒メテ猶ヲ彷徨フ海

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

瀬戸際の魔術師

図書館司書資格の授業で、昨年書誌を作った。 テーマは身体変工である。それがユニークだと評価されて、専門誌上で紹介されることになった。司書の卵が作った書誌が並ぶ中に入れてもらえるらしい。なんとも嬉しい。

ただ、雑誌の形態にあわせて、手直しをしなければならない。先生から催促のメールが来たが、まだ仕上がらぬ。

「手直ししてね」と連絡をいただいたのは三月末。早二ヶ月近く経っている。その間、ほとんど手をつけずにいた。時間がたっぷりあると駄目である。安心して、後回しにしてしまう。

そんなわけで、慌てて編集作業に取り掛かる。夜九時から取り掛かり、全く休憩を入れずに、現在朝方四時。あらかた形が整い、後は「はじめに」の文章を練り上げるだけとなった。

とりかかるまでに二ヶ月かかるが、瀬戸際の焦りの力は吾ながら凄まじいと思う。集中するまでは大変、しかし一度乗ってしまえば猪突猛進である。

ああ、そんなことをしているから近視が悪化するのだ。

ほどほどに少しずつ進めていけるのなら楽なのだが、無精者はそうはできない。たっぷり時間を頂けても、結局いつも手をつけ始めるのは直前だ。「今できることは今する」人を尊敬する。私はいつも「明日できることは今しない」。

そうして胃を痛めながら締め切りと戦うのだが、今のところ締め切りを過ぎてしまったことは無い。瀬戸際の魔術師万歳。