醒メテ猶ヲ彷徨フ海

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

夢枕獏 「陰陽師 太極の巻」

清明と博雅。二人が酒を酌み交わす場面から、いつものように物語は始まる。はらはらとさせる妖怪退治の話もまた一興だが、どちらかといえば「棗坊主」のような話が好きだ。散る桜の花びら、果実の強い香。

陰陽師 (太極ノ巻)

陰陽師 (太極ノ巻)

「二百六十二匹の黄金虫」に登場する露子姫は、堤中納言物語に出てくる姫だろうか。眉毛も生やしたまま、お歯黒もしない。日に焼けている。現代では健康的ともてはやされそうな姫は、平安時代にはとんだお転婆娘だったのだろう。

堤中納言物語―マンガ日本の古典 (7) 中公文庫

堤中納言物語―マンガ日本の古典 (7) 中公文庫