向田和子 「向田邦子の恋文」
ほんのわずかな手紙と日記。それだけで伝わってしまう。誰よりも近かった二人の距離。そして、あるかなきかの亀裂。
恋人の書くラジオを聴き、書き留めるのを日課とした彼。忙しい仕事の合間、足繁く通いつめた彼女。そして彼が撮った、幾枚もの彼女のポートレート。二人が過ごした長い時間。
- 作者: 向田和子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/07/28
- メディア: 文庫
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ドラマ化されたものを見ていたので、そちらの印象が強い*1。ただ、聴くのと読むのとではまた違う。文面には表れない、彼の思いつめていく精神が見えるようだ。彼を支えようとすることで、反対に彼に救われていた、彼女の心も。
*1:[http://d.hatena.ne.jp/mia-nohara/20060503/p1:title]