安定志向
文章を書くのは楽しいけれど辛い。辛いから楽しい。文筆業が夢でなく、現実になるといい。
昨年の四月から早稲田のお店「葉歩花庭」でアルバイトをしてきましたが、このたびのお店の移転に伴い、お暇を頂戴させていただくことになりました。来年度は公務員試験に教育実習。お休みを貰う日が多くなってしまうので、ちょうどよい潮時だと思います。ひとところに留まれない私の人生。
三月二十五日までは、ランチタイムにほぼ毎日出ています。最後のこの機会、もし早稲田に足を運ぶことがあれば、お昼を食べにいらっしゃってくださいね。
先日のモンゴル語クラスの飲み会では、クラスメイトに「海明さんは安定志向でしょ?」と聞かれました。安定志向。それは無意識のうちの防御なのでしょう。憧れるのは放浪、流浪の人生。でもそんなふうに生きていたら死に急いでしまう。いつ死んでもいいと、どこかでいつも思っている。いっそ見知らぬ土地で行き倒れて、誰も知らないまましゃれこうべになるもよし。そんな誘惑から身を守ろうとするのが、安定志向なのでしょう。
食うや食わずで好きに生きて苦しむか。安らかな日々に倦んでもだえるか。どちらにしても人生は苦しいなら、どちらの苦しさを選ぼうか。どちらにしても幸せなら、どちらの幸せを選ぼうか。
公務員試験を受けることなど、ついこの冬まで考えていませんでした。けれどなぜだかわからないままに、公務員試験を受けるべく環境が整っていく。導かれるように。呼ばれているのか。その先に何があるのか。