醒メテ猶ヲ彷徨フ海

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

話し下手

このごろとみに感じる、自分の語彙のとぼしさ。文章の歯切れの悪さ。展開の組み立ての下手くそなところ。説明が足りないところ。変に恰好をつけてしまうところ。

そんな欠点が見えてきてしまった。伝えたいことがなかなか言葉にならない。ぴったりくる言葉を探すのに、間をとって考えないといけない。無言の間が空いても苦にならない相手とならいいけれど、出会ったばかりの人と話すときは気まずくて焦ってしまう。

頭の回転が遅いなぁ。ぱっと切り返せるひとがうらやましい。ツッコミなんて、到底できそうもない。

書きコトバと話しコトバは違うもの。だけど「これを話そう」と決めてから話し始めると、どうも書きコトバになってしまう。だから、云ってることがわかりづらいよ、とよく言われる。話し上手のひとに憧れてしまうなぁ。

書くことが好きになったのは、小さい頃から話し下手だったからじゃないかと思う。それなら書いてみたら伝わるかというと、それもすごく難しい。人とわかりあうのはほんとに難しい。

難しいから、わかりあえないから、人は表現しようとするのかな。だから芸術があるのかな。

気持ちが誰かに伝わった気分になるのは錯覚なのかな。でもその錯覚が気持ちいいものであったら、それで充分だなぁとも思うのです。