二十八才
定例会の資料を作って、マニュアルも更新する。やっぱり学食が賑やかなので早々に退散する。
ひさしぶりに山田詠美の『放課後の音符』を読み返す。
十七才のサエキくんが恋をしたのは、二十八才の、ボーイッシュだけど真紅の口紅だけをつけた大人の女のひと。大人だけれど、純真なひと。
- 作者: 山田詠美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1995/03/01
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 52回
- この商品を含むブログ (122件) を見る
二十八才だなんて、遥か先のことだと思っていた。大人になったような気もしないけれど、狡さと汚さばかり覚えた。
十七才の男子から見たおれはどんなだろう。
今日もおれはほとんど化粧せずに、赤い口紅だけ塗って街を歩く。かつて憧れたその人のように。
ヒグラシ文庫でビール、イナダ生ハム風、日本酒、ナス、おすそ分けのトーフ、夏の雪。窓の外で稲光がひかる。
酔っ払って帰って、またギターを弾く。お腹が空いてきて、コンビニへ炭酸水とパスタを買いに行く。