醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

〔日記〕東平安名岬へ

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  • 水たまりが
  • ほがらかに
  • 子供の影うつす
  • 山頭火

のんびり起きて、じゅーしーの残りで朝ご飯。新城(あらぐすく)海岸へ。久しぶりのシュノーケリングをする。海開きをしたとはいえ、水はまだ冷たい。寒い日のプールの後みたいに、ガタガタ震えながら身体を乾かす。シャワーを浴びた後にちょうどスコールがやってきた。

乾いた服をありがたく思いながら、東平安名岬(ひがしへんなざき)へ。岬に生息する植物は尾瀬ヶ原を思い出させる。低木に大きなウド、太い茎の薊、ニッコウキスゲのように咲く鉄砲百合。湿原みたいだ。

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ムイガー断壁を越えてインギャービーチへ。ここもシュノーケリングスポット。ジロウが潜りたさそうにしているが、おれは腹が空いて仕方がない。上野を抜け平良(ひらら)へ。コインパーキングにレンターカーを止め、下里大通り脇の焼き鳥屋に入る。瓶のオリオンビール、豚のネック、ヒザ軟骨、ハラミ、冷や奴。古酒を3杯ずつロックで頼んで分け合う。

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作組(つくるぐみ)へ。テレビは昭和歌謡をやっている。ニコニコ太郎を2合、マグロ納豆、カツオのたたき、冷やしトマト。現金が尽きたので代行を呼んで宿に戻る。代行の仕組みがよくわからなくて二人でおろおろする。

世の中味噌汁! 此言葉はおもしろい。
今夜、はじめて蕨を食べた、筍はまだ。

[種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年]

宿に着いて、昨日は満席だったほうの飲み屋へ。なんと臨時休業。ぷらぷらと歩いて帰る途中で蛍をたくさん見る。宿のダイニングキッチンで、残りの泡盛をピーナッツで呑む。