〔日記〕後ろ暗い
- 逢ふまへの
- 坊主頭としておく
- 山頭火
古びたコンクリートで固められた細い坂道が街を取り巻いている。市場は暗く賑わい、アセチレンランプに人々の顔が浮かび上がる。点在する居酒屋を毎夜少しずつ開拓した。今晩の店からは沖縄おでんの出汁の香りがしている。安っぽい中華料理屋のようなテーブル、大量の割り箸。山は深く、このあたりは温泉も出るらしい。初日は会社の仲間とめぐり、最終日には母と合流した。知っている母親よりも少し歳をとっている。坂道を登るのが辛そうなので後ろから押してやる。
そんな夢を見た。夜見る夢はリアルだ。もうひとつそちら側の世界が存在しているのに違いない。そっち側の世界は、少し後ろ暗い。母はまだ生きていていて、日々歳を重ねている。
すつかり晴れた、誰もが喜んでゐる、世間師は勿論、道端の樹までがうれしさうにそよいでゐる。
[種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年]
休みをいただいた。宮古から帰って来て以来、初めての休みである。
朝、儀式のように繰り返す習慣について再考する。最近は早起きもできていなかったので、習慣を終えるまでに16時までかかっていたりした。今日一日練り直して、ようやく固まったと思う。Wunderlistをダウンロードし直して、毎日繰り返す習慣だけを確認するシステムとして使ってみることにする。
iPadだけ持って、軽い鞄で家を出る。コバカバで豚のハニーマスタード焼き、御成のスタバでハンドドリップの美味しいコーヒー。モーニング・ページを再開する。ノートや原稿用紙を出張先に持ち歩くのがネックで、おろそかになっていた。今度からはiPad ProでNotabilityを使えばいい。
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16時。いい天気なので、どこかに出掛けたい気分ではある。しかしこの時間からだと、美術館に行くのは遅い。GWで賑わう鎌倉の観光地を歩くのは気が進まない。昨日、大量に買い物を済ませたので、物欲も満たされている。
結局小町通りと若宮大路をぶらぶら歩き、このままだと暇で仕事を始めてしまいそうなので(それでは休みにならない)、まだ日は高いが呑みに行くことにする。
ヒグラシ文庫へ。水族館劇場の公演が終わって復帰した中原さんが担当。常温二合と、栃尾揚げをいただく。
あさつきに顔を出したが混んでいたので断念。赤ワインとチーズ、牛乳、フライドチキン、ミートソーススパゲッティを買って帰る。家に帰ってもまだ明るかった。Kindleで漫画と小説に浸りながら、20時過ぎには眠ってしまう。