醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

〔日記〕夢のよう

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  • バスを待ちわびてゐる
  • 藤の花
  • 山頭火

6時少し前に起きて身支度。今日は須賀川へ向かう。家で支度をしているときは胃が重いくらいだったが、横須賀線に乗り込んで仕事を始めようとしたら気持ち悪くなる。目を閉じて足を組み、おとなしくしている。

東京駅の新幹線コンコースのお手洗いが、きれいで人も少なくてありがたかった。しばししゃがみ込む。

酒、酒、酒、酒、酒、……遊びすぎた、安易になりすぎた、友情に甘えすぎた、伊東君の生活を紊したのが、殊に奥さんを悲しませたのは悪かつた、無論、私自身の生活気分はメチヤクチヤとなつた。……

[種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年]

新幹線に乗り込む。少し具合が良くなったので仕事を始める。新幹線はなかなか集中できるオフィスだと思う。トンネルに入る度にネットが途切れるのが玉に瑕だ。

郡山駅で李さんと合流。在来線に乗り換える。香伏は定休日。虎屋ホテルのレストランで焼き肉サラダうどんのランチを食べる。

新しい庁舎で打ち合わせ。霞が漂うような荘厳な執務スペース。見たことのないインスタレーションのような光景のなかに、いつも会う市の人がいる様子は、なんだか夢を見ているようだった。登場人物は実在の人なのだけれど、背景が架空なのだ。

公民館に場所を移して図書館分科会。もう一度庁舎に戻って、さらにもう一本打ち合わせ。

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「ウルトラ会議室」から離れられない李さん

打ち合わせが終わったら、すっかり夜が更けていた。整備室のみなさんと展望台にのぼってみる。須賀川の夜景が360度見えるのだ。眼下の旧図書館は、ずっと小さく感じた。

郡山駅で唐揚げ蕎麦を立ち食いして帰る。残念ながらどこの飲み屋も閉まる時間だったので、コンビニでツボ貝と鮭とば、スルメゲソと日本酒を買う。