〔日記〕物語の中で起きていたことのように
- 大きな松がある、
- そこが警察です
- 山頭火
ねえ山頭火、それって鎌倉のこと?
20時には寝てしまう日々を送っているというのに、朝は朝で全然起きられない。
12時間くらい寝て、それでも、布団からべりべりと体を引き剥がすようにして起きる。
布団の中でFacebookを見ていると、おれが行くはずだった場所で仕事をしたり舞台に立ったりしている人たちの顔がずらりと並ぶ。
おれはここで何をしているんだろうと、暗い気持ちになる。
布団から出ることだけに全力で戦っているおれは……
悔しいだろうか? 自分に問いかける。
するはずだった仕事、出るはずだった舞台。
駆けつけて、「それは私の役目だ!」と奪い返したいか?
そういう衝動が、全くないわけでもないなぁ、と思う。
でも奪ってみたところで、ちっとも喜ばしくはないだろうなぁ、とも思う。
ほんのひと月、ふた月前まで自分が立っていた世界が、遠い霞の向こうのように見える。
物語の中で起きていたことのように。
そしてネットの向こうで知った顔が活躍している様子を、なんだかうれしく思いながら眺めている自分もいるのだ。それは偽善だろうか? たぶん違う、本心からうれしくて、にこにことしてしまうのだ。
一緒に走り続け、絶対に追い越されないように必死で駆け続けた。
一番でなければ満足できない負けず嫌い。
今はレースから降り、観客席でビールを飲みながら眺めている感じ。
それはとてもうららかな、春の日のように。
夜来の雨がはれてすが/\しくなつた、どれ出かけよう。
種田山頭火 其中日記 (二)
昼頃から雨が降り出した。家で書き物をする。
実家へ行ってくるというジロウを送り出す。
夕方、買い物に出掛ける。
Apple Watchが何度も豪雨予報を出している。今はまだ小雨。
焼き鳥を買う。ヤゲン軟骨(好物)4本、カワを塩で1本、手羽中を1本(これも骨についている軟骨を囓るのが好き)。それと、鮭の中骨の缶詰で酒を呑む。
- 作者: 長野まゆみ
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/02/01
- メディア: 文庫
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鉱物図鑑のような小説。手元に置いておきたい本。
女王になって国を統治するゲームアプリを始めたら、はまってしまった。
統治に失敗する度に女王は死に、新たな女王が即位する。同じような人生の繰り返しかと思いつつ、ときどき新たな展開が挟まれて、物語全体が大きく変わっていく。
なんだかそれは、輪廻転生みたいだね、と思った。