〔日記〕暴力的で血みどろで、救いのないもの
- おもひつめては
- 南天の実
- 山頭火
昔の恋人の夢を見る。
起きているうちは顔の造作など思い出せないのに、夢の中では当たり前のようにそこに居る。逢っていない七年分、ちゃんと歳をとっている(といっても、白髪が増えたくらいだけれど)。この七年で新しくできた呑み友達たちと、彼が気軽に話をしているのを見ている。
昼に辛いインスタントラーメンを鍋でつくった。
ゆでた春菊を添えてみる。
インスタントラーメン(カップではない)を自分でつくったのは初めてなのだ。
ちょっと煮込みすぎてしまって麺がやわらかい。
食べたら眠くなってしまった。
一時間ほど書き物をするが、眠くて眠くて仕方ない。
外は雨で、どんどん気温が下がってくる。
久しぶりにセラミックヒーターをつける。
ヒーターの前でどんどん体が縮こまっている。
寒いのはだめだ。日が出ていないのもだめだ。
もうどうしようもないので、書き物をするのは諦める。
冬眠をするために、スーパーへ買い物に行く。
歩きながら、考えごとをする。
歩いているときと体を洗っているときが、いちばん考えごとに適していると思う。
この一年ほどで起きた、いろいろなことを考えている。
無性に腹が立ってくる。
汚い言葉を独り言でぶつぶつ呟いていたら、まだ呑んでいないだろうにニタニタ笑っているカセさんとすれ違って、元気よく「おねえさん、こんにちは!」と言われた。
△酒を飲む、から酒を味ふ、へ、そして、酒に遊ぶ、へ。
種田山頭火 其中日記 (二)
△酒と人とが、とうぜんとして融けなければ本当でない。
フライドチキンを囓りながら、赤ワイン。カマンベールチーズ。
買ったばかりのフライパンで、久しぶりにブロッコリーのペンネをつくる。
ペンネもブロッコリーも、同じ鍋でゆでてしまえばいいから楽ちんなのだ。
アンチョビを気持ち多めに入れる。
そういえば、死んだ母がブロッコリーのことをいつも「ぶっ殺(ころ)りー」と言っていたなあと思い出す。
久しぶりに、峰倉かずやの漫画を読む。
暴力的で血みどろな、なんか救いのないものを読みたい気分だったのだ。
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中学生の頃、おれも血みどろのファンタジーを描いていた。
内臓どろどろ、血まみれ、という描写は、もしかすると女性性のほうが親しい題材なのかもしれないと思う。