醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

〔日記〕ニッと笑って溶けるようにすぐ消える

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ようやく日が差してきた。ちょっと元気を取り戻す。

川上弘美の『センセイの鞄』、実写化するなら柄本明よりも寒さんだよなぁと思う、そんな朝。

センセイの鞄 (文春文庫)

センセイの鞄 (文春文庫)

午前中から少し書き物。
テーマが変わったらしい。情報収集からもう一度始める。
小説もちょっと書く。

ジロウが借りてきた資料をパラパラと見て、
平家物語って悲しい話なのに、源氏物語ってエロい話なんだねー」
と報告に来る。
昼はブロックベーコンとプチトマトで洋風っぽい味噌汁をつくった。

気温はぐっと上がるらしい。
春物のコートで出掛けられそうなほどの陽射し。
でも、昨日の今日だから警戒している。
結局冬の装いで家を出る。

ずっと行きそびれていた銀行で支払をまとめて済ます。
図書館に資料を借りに行く。
道にカラフルなスパンコールが散らばっていた。
御成スタバへ。書き物の続き。

終日終夜、寝てゐた、寝る外ないから。
嵐の前、死の前――そんな気持だつた。
サケとスシとを与へられた、ありがたや。

種田山頭火 其中日記 (三)

ヒグラシへ。17時を過ぎても明るい。
そうか、もう昼のほうが、夜よりも長くなったのか。

常温三合。一合は奢ってもらった。
マグロの切り落とし、りゅうきゅう、ブロッコリーと海老のサラダ。
ゆるゆるとしていた店が帰るころにはいっぱいになる。
みんな知っている顔で、にこにこ笑っている。

買い物しながら帰る。
空で細い三日月がニッと笑って、溶けるようにすぐ消えた。
辛いラーメンをつくって食べる。