〔日記〕おれもそんなふうだっただろうか
- アスフアルトも
- をんなくさい
- 朝の風
- 山頭火
△捨てる事と拾ふ事とは、その心構へに於て同一事である。
種田山頭火 行乞記 伊佐行乞
△しづかに燃えるもの――その生命――その感動がなければ芸術は(宗教も科学も哲学も)、光らない、俳人よ、先づ自己を省みよ。
△日が暮れたら寝る、夜が明けたら起きる、食べたくなつたら食べる、歩きたくなつたら歩く、――さういふ生活へ私は入りつゝある、それは無理のない、余裕のある、任運自在の生活である。
展示会の会場を撤収して、車に荷物を詰め込んでいる夢を見る。
昨夜は20時台に寝たはずなのに、8時過ぎまでぐっすり眠ってしまう。
寝ても寝ても眠いし、体はだるい。
どうにか支度をして出掛ける。
町は太鼓の音。尾瀬太鼓を懐かしく思い出す。
鎌倉駅ホームで電車を待っていると、隣にお座敷列車が止まる。
テーブルの上には宴の残骸、手荷物も残したままで、でも誰も乗っていない。
人の気配も無い。
何があったのだろう?
とりあえず品川へ向かう。
電車の中でメルマガを配信する。
品川駅エキュートのインド料理屋さんでお昼。
ホール担当のインド人のお兄さんに「アリガトウゴザイマシタデゴザイマス!」と微笑まれる。
TOC五反田メッセへ向かう。
群馬県立尾瀬高等学校 自然環境科の卒業生として「地域みらい留学フェスタ」へ参加。
在校生の高校2年生の二人は、なんと22期生なのだと言う(おれは5期生)。
先輩として呼ばれて来た他のメンバーも、17期生とかだった……!
でもみんな、おれよりずっと大人だと思う。
ためになったのかどうかわからない話を披露し、撤収を手伝う。
尾瀬高生の素直な人懐こさを思い出す。
それは、在校生だけでなく、卒業生としてやってきた他のメンバーもそう。
警戒心のない動物みたいな。それでいて親切なのだ。
おれもそんなふうだっただろうか。
いつからそんなふうじゃなくなってしまっただろうか。
みんなと別れて品川駅へ。
電車を待っていたら、思いがけない人を車両の中に発見する。
偶然とも思えない。何かの計らいだろうか。
でも、駆け寄って声をかける体力はなかった。
メッセをして、呑みに行くことになった。
聞きたいことは何だったろう、話したいことは何だったろうか。
奇しくもその店は、最初に一緒に呑みに行った店であった。
しこたま呑んで、よろよろと帰る。
ぱったりと寝る。