醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

〔日記〕ジャケットやスーツをみんな処分する

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  • ほつと眼がさめ
  • 鳴く声は夜蝉
  • 山頭火

朝、樹明君が実習生四五人連れてくる、庵の周囲はあんまり草ぶかいので刈つてくれようといふのである、監督は神保さん、何しろ生徒さんたちだから、そこらをわがまゝに刈り取つて帰つていつた、下手な理髪のあとのいがぐりあたまのやうにして! 私もところ/″\の草を取つた、たまさかお化粧した田舎娘の顔のやうにまだら/\だ!

種田山頭火 行乞記 山口


水無月廿二日、晴れ。

過ぎていった過去のことを思い出して、度々怒りに駆られる。
楽しかったこともいくつもあったはずだが、回想の起点となるのは怒りだ。

人に好かれたいと思えば、都合の良い人間になってしまう。
なんでもやってあげるのがあたりまえになってしまえば、抑え込んでいた自分はいつか崩壊する。

人に好かれることを目標にしない。
嫌われようが下に見られようが、馬鹿にされようが気にしない。

自分が自分として胸を張って生きていけるなら、それでいいのだ。


今日もわりと早起き。
坐禅の時間を7分に延長。

海を散歩する。
砂浜に打ち上げられた貝殻が銀河のようだった。

戻って来て昼食、素麺をゆでる。
今日は温泉卵とひきわり納豆を投入した。

日記を書いて、

mia.hateblo.jp


小説を書く。

mianohara.goat.me


ハンガーに掛けたままだった、仕事のときに来ていたジャケットやスーツをみんな処分することにする。
「女だからって、なめられないように」と、髪をひっつめにしてジャケットを羽織っていた。
もうそういう勝負の仕方はしなくていいのだ。

冬の間中ずっと着ていて、打合せにも現場作業にも重宝していたウインドブレーカーも処分する。
人生で買った服の中で最もお値段が高く、気に入っていた。
でももう充分、お役目は果たしてくれただろう。

それでもすぐに捨てるのはためらわれるので、来週の布ゴミの日まで袋につめたまま待機させる。
御通夜みたいなものだ。

ついでに化粧品入れも整理する。
ついつい買ってしまって、けっきょく一、二度つけただけのヘアアクセサリーがたくさん出てくる。
片っぽだけのピアスとかも。
母の形見のネックレスとか。
切れてしまった天然石のアンクレットだとか。

そういう捨てるに捨てられないアクセサリーをどうしたらよいものか悩む。


はてなブログのカテゴリーの整理を考える。
ジロウが活動を開始したので中断。
ちなみに我が家では、活動開始のことを「カツ丼、開始!」と言う。

交差点で解散して、郵便局へ。
図書館に行って予約していた本を借りる。

丹生都比売 梨木香歩作品集

丹生都比売 梨木香歩作品集


ちょっと早いけれど、ヒグラシへ。
冷酒二合、カジキマグロのポキ、鱧の湯引き。

買い物してから帰る。
家で赤ワイン、スモークサーモン、普通のぽてち。
酔っ払った勢いでいくつか新しく本を購入。

さざなみのよる

さざなみのよる


ジロウにメッセージをして、寝る。
夜半に雷と豪雨の音で目覚める。