醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

〔日記〕こんにちは警報

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  • 朝月のある方へ
  • 草鞋はかろし
  • 山頭火

新屋といふ安宿に泊る、愛嬌のない、井戸もない宿だつた、相客はいかけやさん、料理人、前者はおしやべり、どこか抜けたところがある、後者は生来の世間師、いらないものがある。
水は正直ですよ、といつていかけやさんが修繕したバケツに水を入れて覗いてゐる。

種田山頭火 行乞記 仙崎


水無月廿七日、強い風と細かい雨。台風13号、サンサン接近。

極秘のトレーニング施設に通う夢を見る。
藩の猛者たちを鍛えさせるのだ。
猛者たちは放っておけば互いに斬り合いをしてしまう乱暴者ばかりだ。
でも、藩の武力強化のためには欠かせない。

私は彼らのマネージャーを務めているらしい。
夢の中でも一生懸命事務仕事をしているわけである。

猛者たちの合宿所は合掌造りで、そこにしばらくの間スタッフも宿泊する。
見かねた友人が、現場の仕切りを手伝ってくれる。
涙が出るほど嬉しい。

スタッフもともにトレーニングを受けるのだ。
風邪があまりにも酷くて、初日は泊まらずに帰った。
施設までジロウが車で送ってくれる。

それもすごい道である。
道というか、もはや道ではない。

馬力のある車で、ある程度スピードを出して、カーブも恐れずにアクセルを踏み込んでいかないといけないのだ。
なぜなら、途中で踏切台のようなものがあり、崖の上を飛ぶようにジャンプするのだから。
ジロウが車野郎でよかったと心底思う。

半日遅刻しつつ合流する。
休んでいてもいいらしいが、マネージャーがそんなわけにはいかない。
げほげほと咳き込みつつ、インターバルのダッシュを始める。

トレーニング場は広い。
徒歩で移動するのは大変なので、スキー場のリフトのようなものをトラックに結びつけ、それに選手を乗せて砂埃を建てながら引っ張っていくのだ。


今日は早起き出来た。
しかし、やっぱり喉は痛いし、すごい音の咳が出る。
寒気もしているから熱も出るのかもしれない。
それにしても、急に気温が下がったなぁ。

「ライオンズゲートが開いた」といろんな人が口々に言う。
風邪をひいたのはそのせいだったのだろうか。
2018年8月8日。やたら8が多い日だなぁとは思っていたけれど。


坐禅をして、海へ散歩に行こうとしていたけれど、波浪警報が出てしまったので諦める。
ジロウに「こんにちは警報が出たよ!」と自慢する。

日記を書いて、


小説を書く。


昼に、あったかい讃岐うどんをつくって食べた。
ヒガシマルうどんスープは美味である。

アメブロも書く。


はてなブログも書く。


書きに書いた一日だった。

さらに、『ゆだねるということ』を読み返し、

ゆだねるということ (上) (サンマーク文庫)

ゆだねるということ (上) (サンマーク文庫)

スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック』も読み返し始める。

スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック

スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック

瞑想のことを研究したかったのだ。

溜まっていたメールをばんばん読んでばんばんアーカイブする。

それでもまだジロウの仕事が終わらない。
普段なら一人でひょいと呑みに出掛けてしまうところだが、この暴風雨である。
仕事の様子をときどきのぞきに行きながら、読書の続き。


ドラッグストアで食材と酒を買う。
帰宅して、砂肝と長ネギ炒めレモン風味、豚バラのもやし蒸しをつくってもらう。日本酒。

『駆け込み女と駆け出し男』を観た。
井上ひさしの『東慶寺花だより』が原案だ。

会話のテンポがよいが登場人物が多く、しかも会話の中で経過説明がされているのでなかなかついていけない。

映画の中の掛け合いに、

信次郎(大泉洋)「(話に)ついてきてますか!?」
お勝(キムラ緑子)「箱根くらいまでならね」

っていうのがあったが、
品川宿くらいまでしかついて行けてないかも……と思い、
途中で留めてところどころ重要そうなポイントを復習しながら観る。