〔日記〕パスカルズのライブを聴きに横浜サムズアップへ行く〔Pascals Big Pink Tour 2018 vol.7〕
- いつも十二時の
- 時計の下で
- 寝かされる
- 山頭火
そして物を無駄にしない事は一通りはやれないことはない、しかししんじつ物を無駄にしない事、いひかへれば物を活かして使ふことは難中の難だ、酒を飲むのも好きでやめられないなら仕方ないが、さて飲んだ酒がどれだけの功徳(その人にとつては)を発揮するか、酒に飲まれて酒の奴隷となるのでは助からない。……
種田山頭火 行乞記 (一)
長月廿二日、暑いくらいの晴れ。
ジロウは6時に起きて実家へ行って来ると言い、目覚ましを3つも掛けていたが、どれが鳴ってもちっとも起きない。たたき起こして見送る。もう少し寝直そうと思ったけれど、朝日があんまり綺麗だったのでそのまま起きることにする。
掛け布団を干してシーツを洗った。床の埃もどんどん掃く。今日は珍しく西風が強くて、掃きたい方向へ掃けない。ふわふわと戻ってくる埃を、窓の外へ飛ぶがままにまかせて置く。
ご飯を炊く。夜に備えてしっかり食べておく。今日はパスカルズのライブなのだ。風邪をひいてしまって、当日熱でも出してしまったらどうしようと心配していたが、だいぶ快方へ向かってきた。鼻声でたまに咳き込むけれど、これなら行けそうだ。
玄関のチャイムが鳴る。注文していた、真っ赤なワンピースが届く。パスカルズのライブに着て行けたらいいなと思っていたけれど、なかなか届かないので半ば諦めていたのだ。なんとジャストタイミング。すごくうれしい。霧吹きでちょっと湿らせてハンガーに掛け、畳まれていたシワを伸ばしておく。
パスカルズが楽しみ過ぎて、前座で歌うことになった夢を見てしまった。
パスカルズの前座で歌うことになって、横浜のサムズアップに初めてやってきた(おこがましくも、そんな夢を見た)。ズンさんのギターで歌うことになっている。
— 野原海明/小説家 (@mianohara) October 30, 2018
(十五)夢の中にはもう一つの幻想がある|野原 海明|note https://t.co/v9kKjCEypf
小説を書いて、
「じゃあ俺、行くわ」
— 野原海明/小説家 (@mianohara) October 30, 2018
坂井は言った。いつもより大きく見開かれた目、無理やりあざ笑うようにに歪められた口。
「俺、あんたにずっと隠してたこと、あるんだわ」
そう言って短く引き笑いをした。
白濁(五十六) - 終わらない夏 @mianohara - g.o.a.t https://t.co/C0GCPr0jTx
日記を書く。
長く日々を共にした二人が、個々に別れて暮らすことを決めるまでの記録にも読める。さらりと過ぎていく日記の中に、きっとこれが決定的な日だったのだろう、という言葉が挟まれている。
— 野原海明/小説家 (@mianohara) October 30, 2018
〔日記〕正解なんてない - 醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明 @mianohara https://t.co/YRNj6Ith0Y
新しくつくった口座と印鑑で請求書をつくって送る。そうこうしているうちに16時になった。チケットを取って下さったnewguineaさんは、早くもお店に着いたらしい。勝手がよくわからないのでドキドキする。早めに向かおう。
一旦ついたーっ!
— newguinea (@go_go_newguinea) October 30, 2018
またあとでーっ! pic.twitter.com/7MHBzZtknZ
赤いワンピースは、着ている自分の心拍数が上がるなぁと思いつつ横須賀線に揺られる。緊張しすぎて口から心臓が出そう。ぜんぜんハロウィンの仮装じゃないけれど、仮装してるみたいな気持ち。横浜はコートの人がやたら多い。今日は夏日みたいに暑いのに。
お店についた。リハーサルしてた。知久寿焼さんが控え室から出て来たところにばったり遭遇して、ひゃあー、となる。「こ、こんにちは……」と小声で挨拶する。
パスカルズ、今日はサムズです。サウンドチェック中。 pic.twitter.com/CL1eCeDfIN
— 桐生うつお 11/8下北沢leteあかね (@utsuo) October 30, 2018
まだ全然他のお客さん来ていなかったので、有隣堂へ行く。石井ゆかりのダイアリー、やっぱり買うことにした。
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- 作者: 石井ゆかり,武政諒
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もう一回お店に戻る。二番乗りくらい。newguineaさんと、つないでくださったさあやさんにもちゃんと会えた。よかった。
横浜 サムズアップ
— さあや (@sb_curry) October 30, 2018
パスカルズのライブです。 pic.twitter.com/HRcAhUrllK
隅っこのほうの席でそわそわとしていたら、newguineaさんがまだ空いていた前のほうの席に連れ出してくださる。わあ、ほぼかぶりつき席だ!
コロナと唐揚げを頼んで開演待ち。ゆっくり飲んで食べて、1時間後にライブが始まる。
ぐおーん、と、体中の細胞に音楽が染み込んでいく感じ。慈雨みたいな。ステージ端から端まで、とても広くて、見逃さないようにじいぃっと見た。体が自然にテンポを刻み始める。尻尾を揺らすように波に乗る。
ロケット・マツさんがひとさし指を立てると、ドカンとはじけるような山場がやってくる。その瞬間を心待ちにしている。
ああ、気持ち良かった。すごくたくさん泳いだ後のような。
newguineaさん、さあやさん、本当にありがとうございました!
2018年10月30日(火)横浜 THUMBS UP
Pascals Big Pink Tour 2018 vol.7
“ ニューアルバム「日々、としつき」の世界 ”
横浜 THUMBS UP
〒220-0005 神奈川県横浜市西区南幸2-1-22 相鉄Movil3F
開場18:30、開演19:30
前売3,000円、当日3,500円(+Drink, Food代別)
- アーティスト: パスカルズ
- 出版社/メーカー: オフィスロケッタ
- 発売日: 2018/09/30
- メディア: CD
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ふわふわと鎌倉に戻って来て、閉店間際のヒグラシへ。みんなぺろんぺろんに酔っ払っていた。冷酒と山芋をいただいてするりと帰る。