醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

〔日記〕帰ろうとしたらコートが見当たらない

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宿酔日和、彼女の厄介になる、不平をいはれ、小言をいたゞく、仕方ない。
夜は茂森さんを訪ねる、そして友情にあまやかされる。

種田山頭火 行乞記 三八九日記


師走廿五日、晴れ。

明日は都内で打合せだ。仕事の打合せなんて、どのくらいぶりだろう。

「女だからって侮られないように」と思って仕事をしていた頃があった。髪をひっつめにして、ジャケットを着て。女らしさの一切を排除するみたいに。あれはつらかったな、もうあんなことはしたくないな。

明日はワンピースを着ていこう。しなやかに、たおやかに強く、そしてかろやかであろう。

9時44分に起きる。今日は、Twitterを始めて9年目の日らしい。

ジロウは久里浜へ測量に出掛けて行った。生野菜が食べたくて、六地蔵の一閑人へ行く。サラダの小と青唐つけ麺。サラダは小なのに、昨日のサムズアップの大皿のサラダとおなじくらいの大きさだった。

御成スタバに移動する。こってりしたつけ麺の後には、コーヒーをがぶ飲みしたくなる。いつもはショートだけれど、今日はトールにしてもらって、さらにお代わりもする。

小説の手直しをする。2周目は一日3ページずつ進めていたけれど、3周目の今回は5ページずつに増やす。日記を書く。

新しいプロジェクトの資料集めを進める。GTDの週次レビューをがんがんとやる。1時間43分かかった。noteを更新する。

ヒグラシへ。今日はかおりさん。菊水の常温3合、蒸し鶏のネギだれ、なめこおろし。久しぶりに現れた人に「海明ちゃんはまだ二十代だよね?」と言われて、「一体いつの話してんですか?」とキレる。酔っ払うと沸点が低い。

帰ろうとしたらコートが見当たらない。「かおりさん、どうしよう、私のコートを他の人が着て行っちゃったみたい」と動揺する。「床に落ちてますよ」と他の人が見つけてくれる。そういえば、昼間、一閑人でも後ろを通った人にも「ごめんなさい、コート落としちゃいました」と言われた。コートがよく落ちる日らしい。

動揺のあまり「これ、本当に私のコートかなぁ」とうろたえていたら、「大丈夫ですよ、海明さん」と励まされる。酔っ払ってキレたりうろたえたりして、大変恥ずかしい。恥ずかしさのあまり、「ひらくPCバック」ウルトラセブンモデルの、アイスラッガーのジッパーを自慢しつつ颯爽と店を出る。

superclassic.jp

1時39分に寝る。