醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

〔日記〕「湘南新宿ライン 闇を切り裂いて走れよ」

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  • 山頭火

やつぱり独りがよい。

種田山頭火 行乞記 三八九日記


師走廿六日、曇りのち雨。

誰かに褒めて欲しいから、そのために他人を必要としているのだろうか。他人に認められようとする前に、自分で自分を認められればそれでいいのに。

8時48分に起きる。でも二日酔いで、しばらくぐだぐだとしている。脂っこいつけ麺と、大量のコーヒーと、あまり食べずに日本酒を流し込んだのがいけなかったみたいだ。

昼はジロウに肉うどんをつくってもらう。牛の細切れ肉が、豚よりも安く売っていたらしい。小説の手直しをして、恵比寿に向かう。新しいプロジェクトの打合せ。

新しいプロジェクトを自分で立ち上げて、その代表として営業もこなせる人の頭の回転の速さというのは、見ていてほれぼれする。思えば、そういう凄腕プロデューサー気質の人たちに恵まれる人生だ。彼らから学び、彼らをサポートするのが私のこれまでの仕事の仕方だった。でも、この先は違う。そんな凄い人たちを仰ぎ見てついていくのじゃなくて、横の連携でタッグを組める自分であろう。

帰りの湘南新宿ラインはグリーン車を取って、会議の振り返り。久しぶりのグリーン車での仕事は、ちょっと乗り物酔いをする。Spotifyでちょうど七尾旅人の「スロウ・スロウ・トレイン」がかかる。「湘南新宿ライン 闇を切り裂いて走れよ」と、口に出さずにそっとつぶやく。

大船でジロウと合流。黄昏エレジーで待ち合わせて、浜船へ。日本酒常温二合、砂肝、ネギマ、魚の串と、煮物。鎌倉へ戻って釈迦へ。一ノ蔵、ハンバーグ。ヒグラシへ。菊水常温、生牡蠣を堪能。

コンビニで買い物しつつ帰宅。0時44分に眠る。