醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

〔日記〕さすらい姉妹の芝居「陸奥の運玉義留」を観に上野水上音楽堂へ行く

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  • ふたゝび渡る
  • 関門は雨
  • 山頭火

長かつた夜が白みかゝつてきた、あかつきの声が心の中から響く、生活一新の風が吹きだした。
とにもかくにも、昨日までの自分を捨てゝしまへ、たゞ放下着!

種田山頭火 行乞記 (二)

卯月廿七日、曇り。

「自分ビジネスのビジネスモデルは神社」と八木さやちゃんが言っていた。なるほど、用意すべきは、賽銭箱と祈祷のプランかな……。

7時33分に起きる。風呂で本を読む。読んだ本は下記の通り。

11時に早めの昼飯をラスカルで食べる。チキンのフォー、コリアンダーと煮卵。ちょうどいいボリューム。フォーは物足りなそうに見えて腹持ちがいい。

電車に乗ってうとうとしながら上野を目指す。電車の中で『緊張をとる』を読む。


まずは科博の「大哺乳類展」へ。剥製たちの大行進は、吉本ばななの小説『イルカ』を思い出して、写真は撮れなかった。

イルカ (文春文庫)

イルカ (文春文庫)

代わりに、由比ガ浜に打ち上げられたシロナガスクジラの子どものヒゲと頭骨を撮る。

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常設展をちょっとだけ見てミュージアムショップを覗き、上野水上音楽堂へ。さすらい姉妹の「陸奥(みちのく)の運玉義留(うんたまぎるー)」を観に行くのだ。作・演出は翠羅臼。

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陸奥と琉球が繋がっていたり、時間がさかしまに進んだり、座敷童にキジムナー、秘められた血縁と邂逅は馴染みのキーワード。でもラストはポップ。なるほど、そこが桃山邑の脚本との違いなのか。

とりあえず、元気そうな劇団員の姿を見られてよかった。泣かす芝居じゃないはずなのに、なぜか目頭から熱い汁が滲み出る。

淡々としゃべりながらもところどころボケる、むぎ(猫)。シュールな大人のお遊戯会だ。

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ビールと唐揚げ、ゴーヤチャンプル。開放的な池のほとりの舞台は、芝居するには声が通らず大変そうだったが、観客はのびのびできる。

途中抜けして仲通りの千代本へ。生酒、日本酒。お通しはマカロニサラダ。鰹の刺身、北海道のアスパラ一本揚げ、串カツ、メンチカツ。大変満足して上野東京ラインで鎌倉に戻る。帰宅して『時空を超えて生きる―潜象界と現象界をつなぐ』を読む。

23時13分に寝落ち。