醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

〔日記〕神輿とすれ違う

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  • はれ/″\酔うて
  • 草が青い
  • 山頭火

私もルンペン生活をやつてきたけれど、君のそれは本格的だ。

種田山頭火 行乞記 室積行乞

卯月廿九日、曇りのちぱらぱらとした雨。

もう、私が何をやらかしたところで困るような所属団体はないのだから、頭のおかしいようなことでもどんどんやってしまおう。まずは化けの皮をはがすところから始めるのだ。

8時37分に起きる。風呂で『共感SNS 丸く尖る発信で仕事を創る』を読む。入浴時間は43分3秒だった。

鎌人(かまんど)市場をぐるっと散策する。年々出店者が多くなる、元気なイベントだ。飲食店は早い時間から続々売り切れになっていた。

葛原岡神社の例大祭にも重なっている。歩いていたら、ちょうど出迎えられたように神輿とすれ違う。

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久し振りに由比ガ浜のふくやへ。あっつい鳥中華、だし御飯。ジロウはつったい肉蕎麦。隣には若いカップル。女の子がまじまじとメニューを見ている。男子は何度か来たことがあるようだ。

「『つったい』って、『冷たい』ってこと?」
「そう」
「『あっつい』って、『熱い』ってこと?」
「……そう!」
「へえー!」

勢いのある可愛らしい会話だった。

たらば書房を見てから、御成のスターバックスへ。一席しか取れず、ジロウは断念して先に帰宅。排卵の時期なのか、子宮が重く痛い。腹をかばいながらカウンターに向かう。日記を書く。

頼まれている原稿を書く。自分の肩書きを考え直す。小説家も、ライブラリー・ジャーナリストも包括する、上位概念を。

早めに力尽きてヒグラシ文庫へ。菊水冷酒二合、カツオ刺身、鶏ささみわさび串。「常連がやたらと話しかけてくる飲み屋は嫌だよね」という話で盛り上がる。

ジロウととのやまで待ち合わせ。越の誉の冷たいの、梅水晶、ハツ、レバ。ヒグラシもとのやまも、カウンターの中が新しい顔で新鮮だ。

解散して先に帰宅。『共感SNS』を読み進めながら、22時35分に寝る。