醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

〔日記〕失礼な話だぜ

金曜日、今日も祝日、幻のオリンピック。まだ昨夜の酒が残っていて起きるのが面倒。今日はサイキックリーダー養成講座の仲間が鎌倉まで来てくれる。それまでには復活しよう。

……と思っているけど、ぜんぜん体が動かない。とりあえずもたれる胃にカップヌードルを流し込み、風呂に入る。昼はグラノーラ。どうにか家を出る。鎌倉はすごい人出だ。コロナどこいった。

仕事場について、とりあえず空調の準備。パソコン持って来たけど開く元気がなくて、パワーストーン大全をペラペラとめくる。石の話ががっつりできる仲間は貴重だから、予習しておこうと思って。

サイキックの仲間が到着。プリンとハーブティーを土産に買って来てくれた。口調が馬鹿丁寧で硬い。あれ? こういう人だったっけ。「養成講座の受講料、元取れてますか?」という話題が出て来たときに「おや?」と思ったが、ビジネスへの勧誘が主目的でいらっしゃったみたいだ。なるほど、営業モードだったのか。

えっと……つまりは、おれが儲かってなさそうに見えたから目を付けた、っていうのなら失礼な話だぜ。って思いながら、「せっかく来るなら、サイキックリーディングの練習をし合いましょう」と言ってあったので準備をすすめる。同業者のリーディング、どんな感じなのか興味はあるからね。

ああ、でも彼女は、サイキックリーディングに本腰入れる覚悟はできていないんだな。びっとりと重たいオーラ。練習とはいえ、私は全力のリーディングをお届けするよ。

朝から体が重かったワケがわかる。彼女に会いたくないわけじゃないのに、どうして体が抵抗するんだろう? って不思議だったんだ。ああ、防御本能か。昨日の呑み過ぎもその序章だったのだな。

せっかく彼女と会う為に、午後のリーディング時間を捧げたのに、営業トークか……話を聞いているうちにだんだん哀れになってきた。でも、私のリーディングで彼女の中の何かが確実に変わった手応えがあった。次は金づるとしての私じゃなく、友人としての私に会いに来てね。

なんかぐったりとして、仕事場を片づける。とのやまで久里浜から戻ってきたジロウと待ち合わせ。ちょうどいいタイミングで、小町でばったり会う。越の誉冷酒一合半、レバー(塩で)、ハツ、つくね(たれ)、バラ、ニンニク焼き。御通しは枝豆、手元はすみちゃん。

ヒグラシ文庫へ移動。まゆちゃんとアリちゃんの珍しいタッグ。菊水冷酒一合、イナダのりゅうきゅう。

買い物して帰宅。シャワーを浴びて寝る。

1時半くらいに目が醒める。眠れないので、発売されたばかりの『宝石の国』11巻を読む。

宝石の国(11) (アフタヌーンコミックス)

宝石の国(11) (アフタヌーンコミックス)

  • 作者:市川春子
  • 発売日: 2020/07/20
  • メディア: Kindle版

主人公の顔がどんどん変わっていく、ぶっとんだ設定の漫画。そろそろクライマックス。会えなくなった人との再会の予感。

雨の音を聴きつつ、4時過ぎに眠る。窓の外はぼんやりと明るい。