醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

〔日記〕隠語のように

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九時から一時まで辛うじて行乞、昨夜殆んど寝つかれなかつたので焼酎をひつかける、それで辛うじて寝ついた――アルコールかカルモチンか、どちらにしても弱者の武器、いや保護剤だ。

種田山頭火 行乞記 (一)


長月廿五日、晴れ。

「目標」と「願い」を混同してはいけない。自分で定めたちっぽけな目標にしがみつくよりも、もっと大きな願いをそっと心に抱いて生きるのだ。


やたら担々麺が食べたくてしかたなくなる。一閑人にジロウと行く。ジロウは辛い豆乳ラーメン、チャーシュー、煮卵、パクチー追加。担々麺はものすごい量で、完食には至らなかった。

御成スタバへ。小説を書いて、


夢日記を書いて、


日記を書く。


やりきった感でヒグラシへ。ひら乃のマスターが突然心臓発作で亡くなったの聞いて衝撃を受ける。もうあの焼き鳥は食べられないのか。

鮭のちゃんちゃん焼きを「ちゃんちゃん」、ぎんなんを「ぎんぎん」と呼び、どちらも隠語のように話すのが流行る。

冷酒三合呑んで帰宅。やたらと気持ち悪くて眠れない。しょうがないので、『大奥』を次々に買って読む。

大奥 第4巻 (ジェッツコミックス)

大奥 第4巻 (ジェッツコミックス)

気持ち悪いのはおさまらない。トイレでちょっと吐く。と、壁にゴキブリをみつけた。この家に越して三年目にして、初めてのゴキブリだ。寒くて動きが鈍いので、ティッシュでつかんで便器に流す。ゴキブリが現れるほど、この家の結界が薄れてきているのかしら、とぐったりしながら思う。

吉本ばななの『「違うこと」をしないこと』も買って読む。

ようやくジロウが帰ってきたので、安心してトイレへ行く。