〔日記〕ブツブツと原稿の文章を呟きながら360度ぐるぐる歩き回る
- ひとり住むことにも
- なれてあたゝかく
- 山頭火
今日は昼も夜も階下の夫婦が喧嘩しつゞけてゐる、こゝも人里、塵多し、全く塵が多過ぎます、勿論、私自身も塵だらけだよ。
種田山頭火 行乞記 三八九日記
去年の1月21日の日記。光明寺の山門で、保育園児が三人ならんでしゃがみこんでいる。その少し先で、猫がごろごろと日向で転がっていた。のどかな小春日和の光景だと思ったけど、違った。
— 海明(ミア)💎 鎌倉のパワーストーンヒーラー/サイキックリーダー (@mianohara) 2020年1月22日
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— 石井ゆかり (@ishiiyukari) 2020年1月21日
明日からはまた通常通りツイートする予定です。
師走廿七日、晴れ。
昨日の常連さんばっかりの呑み屋で「ミアちゃん、35才なの!? 若っ!」とおねえさんたちに言われた(おねえさんたちは、私よりも若そうな見た目をしていたけれど、全然年上だった。岐阜の美人、おそるべし……)。
7時1分に起きる。睡眠効率64%(さすがに呑み過ぎ)、睡眠時間は7時間34分。二日酔いは無しで、さっぱりとしている。
せっかくなのでマッサージチェアーで、ホテルの蔵書『テルマエ・ロマエ』を読みながら15分ほど揉まれてから温泉につかる。
- 作者:ヤマザキ マリ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2012/09/01
- メディア: Kindle版
再び岐阜城を目指す。昨日の取材の復習をしながら、一通り独りで歩いてみようと思って。
平日のロープウェイは空いていた。あっという間に山頂に到着。岐阜城の天守に昇り、しばらくブツブツと原稿の文章を呟きながら360度ぐるぐる歩き回る。ものすごく風が冷たい。骨の髄まで冷える。
せっかくなので山頂の「リス村」にも入場。入場料は200円。
なんのことはない、台湾リスに餌を与えて手懐けることのできる飼育園。
(うーん、かわいいのだろうか……?)
ぼーっとしてると、肩の上とかに飛び乗られてビックリする。
鎌倉で野生化した台湾リスを眺めていればそれでいいような……あとはむしろ、無料の野毛山動物園でハツカネズミやモルモットと戯れればそれでいいような……。
コートがリス臭くなって不機嫌になりつつ、帰りのロープウェイを待つ。
下界に降りて、川原町へ。昨日開いていて気になっていた懐石料理店? は今日はお休みのよう……残念。その近くの川原町屋へ入ってみる。
見た目よりもずっと奥が広い。不思議な造り。
黄身まで白い卵を使った、真っ白なオムライスをいただいた。
長良川デパートに寄ってお土産を買う。鮎のペンケース(オス)と、鮎のぬいぐるみ(メス)。それから勧めていただいた美味しい地酒も。
岐阜公園に戻って再び大河ドラマ館へ入館。空いている平日にじっくり復習しようと思って。一週間のうちに3回もやってくる、変な客だとスタッフの皆さんは思われたであろう……。
「信長学フォーラム」というシンポジウムの分厚い資料をうはうはと買い込む。もう一回、川原町から城下町をぐるぐると歩き回り、正法寺にも再び参拝する。
まだ日が高いので歩いて駅まで戻ることにする。岐阜の町は寺社が多い印象。こんな鬼も立っていた。
小首のかしげ方が大変可愛らしい。
一度ホテルに荷物を置いて、呑みに繰り出す。最後の夜は改めて岐阜の郷土料理をいただこうと、初日に寄った「蛍」(けい)に行ってみるが、本日は予約で満席とのこと……。
昨日、たくさんの人と話したから、今日は独りで静かに呑みたい。ちょっとオシャレ系の店に入ってみる。全席個室だ。誰の顔も見ないのも、気が楽でいいと腰を落ち着ける。
長良川のしぼったまま熟成純米。それと刺身三種盛り。「ハーフサイズもできますが……?」と言われる。腹が減っていたから普通の盛りでも全然よかったのだが、まあいろんなものを食べるなら、少ない方がよかろうとハーフにしてもらう。4切れの小さな盛りがやってくる。
体が冷え切っちゃったので、はまぐりの酒蒸しも頼んでいたのだが、30分が経っても出てこない。酒はすでに2杯目である。まあ、蒸し料理の注文がつまっていてそれくらいかかることもあろうと、飛騨牛のたたきを追加注文する。
さらに20分が経って、酒蒸しも牛たたきも出てこない。個室なので、カラオケボックスみたいに電話で調理場に連絡する。
「あのー、酒蒸しを頼んでいるのですが……」
「確認しますねー」
どうやら、完全に忘れていたらしい。
「じゃあいいです。牛たたきを頼んだので、酒蒸しは無しにしてください」と言っておいたのだが、ホール担当ではなく調理担当が謝りにやってきて、「あと5分ほどでできますから、召し上がってください」と言う。(しょうがねえなー)と思いつつ、「じゃあ食べます」と言う。
やっとはまぐりの酒蒸しがやってきて、さらに20分ほどしても牛たたきが出てこない。牛たたきって、30分以上もかかるものなの……? となりの個室には牛たたき、出てるのに……と思いつつ、再び電話をかける。
「あのー、牛たたきも来ないんですが……」
間違えて隣の部屋に出してしまったらしい。「箸つけてないから大丈夫ですよー」という声が隣りから聞こえる。
なんか、空きっ腹に酒ばっかりまわって腹が立ってきた。心を落ち着かせて酒の追加注文をする。……が、今度は10分経っても酒が出てこない。他の個室には、焼酎お湯割りだのハイボールだの、どんどん出ているのだが……。
「えーと、お酒も来ないんですけど」
「今出ますー」
ちっ、蕎麦屋の出前かよ。なんなの? おれの間が悪いの? もうおれ、怒ってもいいかなぁ。ええい、とりあず食ってやる、呑んでやる! と鶏の蒸籠蒸しと自家製カラスミを追加、酒は都合5杯となった。
途中から、ホール担当が女子大生のバイトから、美人のおねえさんに交代になった。なにか一言、文句を言ってやらねば気が済まぬ! と思っていたけど、美人に免じて許してやろう。
お会計は7,000円を超えた。なんか、すごく納得いかない。まあ、昨夜は一銭も払わずに飲み食いできたのだから、これでバランスが取れたということなのだろう。
ちゃんと怒りを表明するのって、大事よねぇ……と思いつつ、ホテルに戻る。エンジンが掛かっちゃったので、今宵も夜鳴きソバでしめる。23時1分に寝る。