定職に就かない生き方 ~ 「ku:nel 花も見ごろ。」
私は老婆心で定職を持たないことに不安はないのかと訪ねてしまう。彼女は大きな目をこちらに向け、
「あったけれど、私はこれ(と刺繍をする手ぶり)をやっていけばいい、これをしている自分が自分、そう思えるようになって不安がなくなりました。その時間が大切で、お金は生活のぎりぎりがあればいいんです」
と、ひとつひとつの言葉を噛みしめるように答えてくれた。*1
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鈴木るみこさんの問いかけに答えているのは、星ヶ丘洋裁学校のギャラリーで個展を開いた畑尾和美さん。京都のお茶屋さんでアルバイトをしながら刺繍で作品をつくっている。
フリーターの増加。それはニュースではマイナスの出来事として扱われる。集められる税金が減ってしまうからか。
いや、大切なのは、一人一人が自分の人生でゆずれないものを選び取ること。誰にとっても「定職につくこと」が幸せであるとは限らない。
自分の幸せは、自分で選ばなきゃ。世間が決めることじゃない。