醒メテ猶ヲ彷徨フ海

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

空の青

ひとつ世界が広がるたびに、自分の小ささを知る。狭い世界に生きている。何でも出来ると思い込んでいた。

一番でなければ気がすまなかった。狭い世界の中で、いつでも一番上に立っていたかった。井の中の蛙。井戸の狭さも知らずに、ただそこで、自分だけが大きなものとして。

外の世界に出て、初めて思い上がりに気づく。小さな力しか持っていない自分を知る。井の中の蛙。愚かなこと。広い海を知らずに、小さな井戸の中だけで胸をそらしている。

井の中の蛙、大海を知らず。

されど、

空の青さを知る。

小さな暗い世界から、上を見上げていた。丸く切り取られた青空が、どこまでも澄んでいる。