醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)第19号 特集「図書館の指定管理者制度を問い直す〔序論〕」を執筆しました

アカデミック・リソース・ガイド株式会社(略称:ARG)が刊行する雑誌『ライブラリー・リソース・ガイド』(略称:LRG)で、特集「図書館の指定管理者制度を問い直す〔序論〕」を執筆担当しました。

指定管理者制度は、私がちょうど学生だった頃にスタートした。当時図書館司書資格を得るために受講していた講義の担当教員が、日本で最初の指定管理者が運営する図書館「山中湖情報創造館」の館長(当時)だった、小林是綱先生だったのだ。

是綱先生には、「卒業論文で指定管理者制度について書きなさいよ」と言われていたが、けっきょく書かないまま卒業してしまった。10年経った今、遅くなりましたが、忘れていた宿題を提出します。

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図書館の指定管理者制度については、とても一回の特集だけでは語り尽くせないと、書いてみてよくわかった。だから今回はタイトルに〔序論〕をつけている。「指定管理者制度とは何か」という基礎の基礎から始め、図書館にこの制度が導入されていった経緯を前段で紹介する。さらに、ニュースでも報道されて話題になった「TUTAYA図書館」問題についても、あらためて振り返ってみた。

「図書館にはなじまない」と批判されることの多い指定管理者制度。それならば、指定管理者として運営している側はどんなふうに考えているのだろう。図書館運営の受託者として最大手の株式会社図書館流通センター(TRC)と、業界第2位の株式会社ヴィアックスに直接話を聞いてみた。

指定管理者制度導入から15年。かつて非正規司書として働いていた野原の視点で、何が批判され、どこに問題があるのか、あらためて見つめ直す。

こちらから購入できます(一般の書店でも注文できます)。

www.fujisan.co.jp

〔日記〕チーム

午前中に家に居るのは、ほんとうに久しぶりだと思う。溜まっていた洗濯と掃除をする。大家さんがやってきて、トイレの天井の水漏れチェック。かなり古いアパートで、いろいろとガタがきているようだが、この沖縄っぽい変な色の鉄筋コンクリートの建物が、おれは結構好きだと思う。

ジロウにトイレットペーパーを買いに行ってもらって、あわてて身支度。「かかん」で麻婆豆腐定食。ヨーへーのコーヒーを飲みに行くジロウと解散して、関内のオフィスへ。今日は重要な会議だ。

2014年、おれが初めてこのオフィスにやってきたときは、みんなまだちぐはぐとしていた。個人事業主が集まる体制の中、チームとしてお互いを助け合えるところにまではまだ至っていなかったと思う。あれから3年。家族に近いような、運命共同体として動き始められるような予感を感じている。

句集「鉢の子」がやつときた、うれしかつたが、うれしさといつしよに失望を感ぜずにはゐられなかつた、北朗兄にはすまないけれど、期待が大きかつたゞけそれだけ失望も大きかつた、装幀も組方も洗練が足りない、都会染みた田舎者! といつたやうな臭気を発散してゐる(誤植があるのは不快である)、第二句集はあざやかなものにしたい!

[種田山頭火 行乞記 (三) 一九三二(昭和七)年]

臨時全体会の後、残った面子でいそいそと焼き肉へ行く。

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話は尽きず、クロスオーBARへ。しこたま呑んで、終電で帰る。