醒メテ猶ヲ彷徨フ海

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

〔日記〕ふわふわ

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  • 晴れて
  • おもひでの関門を
  • また渡る
  • 山頭火

4時台に起きて家事、朝のルーティン。風呂で『ONE PIECE』の続きを読む。
なんだかんだで11時。慌てて昼飯を食べに家をでる。GWの鎌倉はどこへ行っても行列だ。オクシモロンに着いたのは11時半だったが、すでに9組待ちだという。諦めて竹扇でカレー丼を食べる。

御成スタバでコーヒー。ネットの接続がいまいちなので、すぐに出て若宮オフィスへ。GWだがちらほら出勤している人がいる。ガリガリと仕事する。

関門を渡るたびに、私は憂欝になる、ほんたうの故郷、即ち私の出張地は防府だから、山口県に一歩踏み込めば現在の私として、私の性情として憂欝にならざるをえないのである、といふ訳でもないが、同時にさういふ訳でないこともないが、とにかく今日は飲んだ、飲んだゝけではいけないので、街へ出かけた、亀山祭でドンチヤン騒ぎ、仮装行列がひつきりなしにくる。……

[種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年]

ヒグラシ文庫へ。気持ちがふわふわとしていて、若い娘さんのように落ち着かない。常温二合、鯖の南蛮漬け、エビとスナップエンドウブロッコリーのサラダ、冷奴の肉味噌かけ。

〔日記〕iPad Proで書道をする

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  • あるけばきんぽうげ
  • すわればきんぽうげ
  • 山頭火

ゴールデンウィーク中の平日。今週は今日を休みとすることにする。なぜって『ONE PIECE』最新巻の発売日だからだ。

ONE PIECE 85 (ジャンプコミックス)

ONE PIECE 85 (ジャンプコミックス)

iPad Proを買ってから、Kindleを本格的に使うようになった。電子版がある本の場合は、そちらを買ったほうが本棚の肥やしにならなくていい。でも、『ONE PIECE』のKindle版が配信されるのは、コミック版が発売された1ヶ月後らしい。待てないので結局はコミックで買う。

iPad Pro用の液晶保護シートを買った。紙のような書き心地にする、ペーパーライクというやつだ。

レビューでは「すぐApple Pencilのペン先がすり減ってしまう」「紙やすりみたいだ」と書かれていたが、さほど支障は無い。よっぽど筆圧が高くなければ大丈夫な気がする。
嬉しくて、「Zen Brush 2」というアプリも買う。書道感覚で字や墨画が描けるアプリだ。

Zen Brush 2

Zen Brush 2

  • PSOFT
  • エンターテインメント
  • ¥360

まだ使い慣れないけれど、脳みそが喜ぶ感じ。片付けたりする必要が無いし、失敗してもどんどん書ける。面白い。

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(とりあえず書いてみた)

五月は物を思ふなかれ、せんねんに働け、といふやうなお天気である、かたじけないお日和である、香春岳がいつもより香春岳らしく峙つてゐる。

[種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年]

昼過ぎ、ジロウが起きてきたので太陽堂へ行く。特製ラーメン。御成スタバでのんびりとする。
いい天気なので散歩に行くことにする。銭洗弁天の裏に水宮が二つあることを初めて知った。狛犬が、どや顔の猫みたいでかわいらしい。

葛原岡神社に行く。山は藤の花盛りだ。化粧坂切り通しで危うく遭難しかけつつ、無事に下山。
小町通り若宮大路を普通に観光して、炭酸水を買ってベンチで休憩する。
あさつきで日本酒を一杯半ずつ、蛸とカワハギの刺身。

酔い覚ましに少し段葛を散歩してから、ブルールームへ。クラフトビールなごり雪」とマリナーラ、クワトロフォルマッジ。
鎌倉チャンプルーで「カリー春雨」の水割り、カリカリポーク。
ヒグラシ文庫で冷酒、きつね温玉。
気がつけば閉店の時間だった。買い物してから帰る。『ONE PIECE』を読んで寝る。

本屋<で売ってない本>大賞 ♯本屋とデモクラシー に行って来ました。(後編)

都築響一仲俣暁生、ミネシンゴ。3人の編集者によるトークショー「本屋<で売ってない本>大賞 ♯本屋とデモクラシー」イベント記録の後編です。

前編はこちら。
mia.hateblo.jp


(最前列でかぶりつきの野原さんが写っておりました)

最近の都築響一さんの本は本屋では売っていない(いや、売っている本もあるか)。今は電子が熱いと都築さんは言う。電子といったってKindleではない。なんとその媒体は、USBメモリだ。

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これがUSBメモリ版『秘宝館』だっ!

編集は引き算の美学、電子は足し算の美学

なんでUSBメモリにしたのか?それは、一番安く届ける方法がこれだったから。今や安価で買える大容量のUSB。何かと制約のある紙の本と違って、さまざまな形式のデータを大量に詰め込める。高画像のまま収録されているから、印刷物とは違って、細部までアップしてじっくり見ることができる!

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(なんだかさらにいかがわしいっすね)

ここに詰め込まれているのは、編集の前の「巨大な素材の塊」だ。「編集は引き算の美学」だと都築さんは言う。たとえばインタビューの記事は、ライターや編集者の目線で長時間の会話からその一部を切り取り、並び替えている。編集された記事は読みやすいし、内容も受け取りやすいものではあるけれど、編集の過程で大量にそぎ落とされてしまったものがあるのは事実。もしかすると、そっちのほうが重要な話だった可能性もある。

一方で「電子は足し算の美学」だ。音声や動画だって収録可能。インタビューも、音声や動画が提供されるなら、編集された記事はもはや、それら電子素材を補完する付録でしかないのかもしれない。

(このブログ記事も引き算の結果だ。美学とは言えないかもしれないけど……。3人のトークショーのはずなのに、半年経ったら都築さん部分のメモしか残っていない。仲俣さんやミネくんとは、しょっちゅう会っているから油断したかも。ごめんなさい、また呑みに行っていろいろ話を聞かせてください……)

手売りができるUSBメモリの強み

USBなら、Kindleとは違って手売りができる。都築さんいわく、「自分の手で売るのがいちばん強い」。コアなファンが500人いれば、手売りだけで生きていけるそうだ。都築さんは有料メールマガジンも発行しているが、こっちは広報手段。広報なら無料で提供してもいいのでは?と思うが、あえて有料にしているのは、自分にプレシャーをかけるため。読者が身銭を切ってくれていると思えば、手抜きな記事を書くことも、刊行が遅れることも許されない。

さて、質問タイム。かぶりつきの最前列でもあることですし、思い切って聞いてみた。
「これから自分のメディアをつくって食っていきたいと思っている人にアドバイスをください」

答えは、「マチュアがプロに勝てるのは量だ」。とにかく量産すること。それをやめないこと。
はい、心いたします。書いて書いて書きまくります。

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「本屋で売っていない本」をご本人から直接買って、サインもいただきました。感無量。

USB版『秘宝館』はこちらのサイトからも買えるそうです。PDFのダウンロード版もあります。

www.roadsiders.com

なお、こちらが『秘宝館』全ページ超高速プレビューです。ええと、背後に注意して、そっとご覧になってくださいまし。

youtu.be

本屋<で売ってない本>大賞 ♯本屋とデモクラシー

2016年10月29日(土)17:00~18:30
文禄堂高円寺店イベントスペース
1,500円(1ドリンクオーダー制)

登壇者(五十音順)

都築響一(編集者、写真家)
仲俣暁生(編集者、文筆家)
ミネシンゴ(編集者、『美容文藝誌 髪とアタシ』編集長)

peatix.com

本屋<で売ってない本>大賞 ♯本屋とデモクラシー に行って来ました。(前編)

本が売れない時代だという。書店業界は必死だ。なんとかして本を売らねばと、「本屋大賞」なるものが生み出されたりしている。いやもしかして、「本屋」という形態そのものが、今の時代には合わなくなってきているのではないか? おれ自身も、本屋で見つけた新刊をその場でググってKindle版で買うようになってきた。本屋にお金を落とさなくなっている。

こんな時代でもしぶとく生き残る本屋は、その本屋にしかできないことを追い求める個性派書店だけかもしれない。そんな書店のひとつである文禄堂高円寺店で、「本屋<で売ってない本>大賞」という、なんだか逆説的なタイトルのトークイベントが開催された。もうすごく前のこと(2016年10月だってさ)になってしまったが、せっかくメモを取っていたので書き残しておこうと思う。

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早めに着いたらうっかり最前列になってしまった。


登壇者は、いつもお世話になっている編集者の中俣暁夫さん、逗子鎌倉の同志・編集者のミネシンゴくん、そして『秘宝館』などの写真集でお馴染みの都築響一さん。これは仕事をほっぽり出してでも行かなくてはならない。

アンチ東京の風潮がわかっていないのは東京のやつだけだ

さて、都築さんの代表作のひとつに、『TOKYO STYLE』がある。

TOKYO STYLE (ちくま文庫)

TOKYO STYLE (ちくま文庫)

上京した若者の部屋を撮り続けた写真集だ。何かを成そうと思ったら東京に出てこなければいけなかった時代の記録。いや、今だって都内の大学に進学したい学生は上京してくるけれど、わざわざ体ごと出てこなくても、インターネットで容易に世界へ発信できるようになった。東京がすべての中心だった時代は、そろそろ終焉を迎えようとしているのかもしれない。東京で新しいことを始めようとしたら、やたらとお金がかかる。消費経済が神様みたいな街だからだ。実は地方のほうが、新しいことを始めるハードルが低くなっているのかもしれない。お店を始めるにしても家賃も安い。東京に出てくるモチベーションは薄れつつある。

かつて、東京はごった煮みたいな面白い場所だった。でも今では、「東京ではない場所」のほうにこそ、面白いものが転がっていると都築さんは言う。今の都築さんの仕事は、地方へ出掛けて行って取材して、安いビジネスホテルで原稿を書くというスタイルになっているそうだ。読者の代わりに地方へ出向き、そこでしか見つけられないものを自らの視点で切り出すのだ。

(つづきは次回!)

本屋<で売ってない本>大賞 ♯本屋とデモクラシー

2016年10月29日(土)17:00~18:30
文禄堂高円寺店イベントスペース
1,500円(1ドリンクオーダー制)

登壇者(五十音順)

都築響一(編集者、写真家)
仲俣暁生(編集者、文筆家)
ミネシンゴ(編集者、『美容文藝誌 髪とアタシ』編集長)

peatix.com

〔日記〕後ろ暗い

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  • 逢ふまへの
  • 坊主頭としておく
  • 山頭火

古びたコンクリートで固められた細い坂道が街を取り巻いている。市場は暗く賑わい、アセチレンランプに人々の顔が浮かび上がる。点在する居酒屋を毎夜少しずつ開拓した。今晩の店からは沖縄おでんの出汁の香りがしている。安っぽい中華料理屋のようなテーブル、大量の割り箸。山は深く、このあたりは温泉も出るらしい。初日は会社の仲間とめぐり、最終日には母と合流した。知っている母親よりも少し歳をとっている。坂道を登るのが辛そうなので後ろから押してやる。

そんな夢を見た。夜見る夢はリアルだ。もうひとつそちら側の世界が存在しているのに違いない。そっち側の世界は、少し後ろ暗い。母はまだ生きていていて、日々歳を重ねている。

すつかり晴れた、誰もが喜んでゐる、世間師は勿論、道端の樹までがうれしさうにそよいでゐる。

[種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年]

休みをいただいた。宮古から帰って来て以来、初めての休みである。

朝、儀式のように繰り返す習慣について再考する。最近は早起きもできていなかったので、習慣を終えるまでに16時までかかっていたりした。今日一日練り直して、ようやく固まったと思う。Wunderlistをダウンロードし直して、毎日繰り返す習慣だけを確認するシステムとして使ってみることにする。

Wunderlist: todoリストとタスク管理

Wunderlist: todoリストとタスク管理

  • 6 Wunderkinder
  • 仕事効率化
  • 無料

iPadだけ持って、軽い鞄で家を出る。コバカバで豚のハニーマスタード焼き、御成のスタバでハンドドリップの美味しいコーヒー。モーニング・ページを再開する。ノートや原稿用紙を出張先に持ち歩くのがネックで、おろそかになっていた。今度からはiPad ProでNotabilityを使えばいい。

ずっとやりたかったことを、やりなさい。(2)

ずっとやりたかったことを、やりなさい。(2)

Notability

Notability

  • Ginger Labs
  • 仕事効率化
  • ¥1,200

16時。いい天気なので、どこかに出掛けたい気分ではある。しかしこの時間からだと、美術館に行くのは遅い。GWで賑わう鎌倉の観光地を歩くのは気が進まない。昨日、大量に買い物を済ませたので、物欲も満たされている。

結局小町通り若宮大路をぶらぶら歩き、このままだと暇で仕事を始めてしまいそうなので(それでは休みにならない)、まだ日は高いが呑みに行くことにする。

ヒグラシ文庫へ。水族館劇場の公演が終わって復帰した中原さんが担当。常温二合と、栃尾揚げをいただく。

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あさつきに顔を出したが混んでいたので断念。赤ワインとチーズ、牛乳、フライドチキン、ミートソーススパゲッティを買って帰る。家に帰ってもまだ明るかった。Kindleで漫画と小説に浸りながら、20時過ぎには眠ってしまう。

〔日記〕シーツ

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  • ぬかるみを
  • ふんできて
  • ふるさとのうた
  • 山頭火

 

朝の習慣について考えている。考えなくてもできる1日の始め方を。

ジロウが起きて来たので一緒にでかける。銀行でお金を下ろす。

 タイ料理屋へ。魚介のスープとオムライス。

御成のスタバへ。ジロウは『騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編』の続きを読んでいる。

出勤するジロウと一緒に大船へ。ルミネのユニクロを一緒に見る。

解散して買い物。ずっと買いたいと思っていた、シーツの替えをようやく買えた。

 

大荷物なので一度帰って荷解きをする。

一日の進め方について考える。

ちよんびり焼酎を飲んだら腹工合があやしくなつた、もう焼酎には懲りた、焼酎との絶縁が私の生活改善の第一歩だ。

  種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年

釈迦へ。ソーキ煮込み、一ノ蔵。ヒグラシ文庫へ。常温一合、ホタルイカのオイル煮。珍しく甘いものを口に入れたくなる。チョコレートのビスケットと牛乳を買って帰る。

〔日記〕釈迦堂川

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  • 枝をさしのべて
  • 葉ざくら
  • 山頭火

須賀川へ。どのくらい防寒していったらいいか悩む。新幹線の中で爆睡。郡山駅で李さんと合流。待合室で少し仕事する。

久しぶりに須賀川でお昼。かまや食堂のらーめん。大束屋珈琲店で水出し珈琲。李さんは花粉症の名残で辛そうだ。

現場事務所で会議。その後、アリーナに移って会議。釈迦堂川に鯉のぼりが並んでいる。目刺しのようで旨そうだ。

雨ではあるし、酔はさめないし、逢ひたくはあるし、――とても歩いてなんかゐられないので、急いで汽車で緑平居へ、あゝ緑平老、そして緑平老妻!
泊るつもりだつたけれど、緑平老出張となつたので私もこゝまで出張した。

[種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年]

郡山駅解散して、うどん屋の天ぷらで一合。アカモクうどんをかっこむ。

帰りの新幹線でも爆睡。眠っても眠っても眠い。春だからだろうか?

東京駅は新しいテナントが何軒も開店していた。丸の内の改札で一度出て、ぐるりと廻って見る。

鎌倉に戻って、ヒグラシで二合。煮豚。なんとなく呑み足らず、日本酒とスルメゲソ、鮭とばを買って帰る。珍しくココナッツサブレなんて頬張って眠る。

〔日記〕午睡

  • あんまりうつくしい
  • チユーリツプ枯れた
  • 山頭火

朝、Skype会議。昨日の腹へりが後を引いている。ゴミ捨てのついでにコンビニで豆乳スープと明太子おにぎりを買う。明太子チーズと共に頬張る。

空腹が満たされたら、今度はやたらと眠くなる。少しだけ眠るつもりで横になる。目が覚めたのはなんと午後だった。考えてみたら、宮古から帰ってきてから、まだ休みを入れていなかった。追いつこうとして焦っていて気が張っていたのだろう。土曜日に休みを入れることにする。

起きてきたジロウと一緒に久しぶりに昼飯を食べに出かける。マッチポイントでチキンカレー、ジロウはポークカレー。御成のスタバでブログをまとめる。ジロウは少し早めに出勤。

パソコンのバッテリーが落ちたので御成オフィスへ。今日は空いている。19時過ぎまで仕事をする。なかなか思うようには進まない。

洗濯したり、整理したり、裁縫したり、身のまはりをきれいにする、男やもめに蛆がわく、虱がぬくいので、のそ/\這ひだして困りますね!
夜は三杯機嫌で雲心寺の和尚を攻撃した、酒、酒、そして酒、酒よりも和尚はよかつた、席上ルンペン画家の話も忘れない、昆布一罎いたゞいた。

[種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年]

あさつきへ。日本酒2杯、マグロ、サザエのつぼ焼き。ヒグラシに移って、常温一合、塩豚煮。

〔書評〕「すぐやる」だけでは仕事は終わらない。~ マーク・フォスター『仕事に追われない仕事術 マニャーナの法則・完全版』(前編)

今の仕事には出社義務も決められた勤務時間もない。遠隔地で働くスタッフ同士は、Googleカレンダーを使ってお互いの予定を把握している。自身の業務管理も同様にGoogleカレンダーを使うよう勧められていたが、行動をあらかじめ決めておきたくないあまのじゃくの自分には、いまいち合わないような気がしていた。

スケジューリングが嫌いの自分が、仕事に終われないようにするにはどうしたらいいの? その答えは本書にあった。

これまで自分は、任せられたプロジェクトに対して工数を予測し、作業時間として割り振ってカレンダーに入力していく方法を取っていた。でもこれだと全然やる気が出ないのだ。その仕事をする時間になっても、つい他のことをして逃れようとしてしまう。

それなら、思い立ったときに「すぐやる」という方法は? これだと、細かい仕事はパッパと終わるが、大きな仕事にはなかなか手がつけられない。取り組みやすい仕事は片付いても、本当にやらなくてはいけないことが後回しになってしまう。

気がつけばTO DO管理のアプリには大量にタスクが溜まってしまい、見るのも嫌になる。嫌になって手をつけないから、さらにタスクは降り積もる。いったいどうしたらいい?

この「TO DOリスト」こそが、やる気を削ぐくせ者なのだ。すっかりタスクが完了したときの解放感は素晴らしいが、そんな解放感を味わえるときなんてめったに来ない。そう、これで終わりと決めない限り、終わる仕事なんて無いのだ。

永遠とタスクが追加されてしまう従来のTO DOリストを、本書では「オープン・リスト」と呼ぶ。一方で「マニャーナの法則」が推奨するのは「クローズ・リスト」だ。さて、このクローズ・リストとは、一体……?

すべての仕事は、「明日やる」が基本

どんなに綿密に予定を立てていても、その通りに仕事が進むなんていうことはほぼ無い。そして仕事というのは恐ろしいことに、突発的に発生する。そのたびにいちいち反応して、来た球を片っ端から打ち返していては破綻する。予定していた仕事が進まなくなってしまうからだ。それを避けるのが、「マニャーナの法則」なのである。

新しい仕事が降って来たとき、まずは落ち着いて下記の3つに分類をする。

  • 緊急レベル1 今すぐ
  • 緊急レベル2 今日中に
  • 緊急レベル3 明日やる

「子どもが熱を出したので迎えに行かなくてはいけない」という事態は、「今すぐ」対応しなければならない「緊急レベル1」だ。しかし、すべてのタスクが本当に緊急レベル1なのだろうか?

さて、深呼吸。

今新たに発生したその仕事は、本当は「今日中に」すれば問題無いことかもしれない。いや、「明日やる」のでも充分間に合うのではないだろうか?

すべての仕事を「明日やる」のカテゴリーに入れるのが理想だと著者は言う。「マニャーナ」とは、「明日」を意味するスペイン語だ。本書の原タイトルは『Do It Tomorrow And Other Secrets or Time Management』。そう、仕事の基本は「明日やることにする」こと。それは先送りとは違う。明日に回した仕事は、必ず明日にはやるのだ。

「すぐやる」仕事術だと、どうでもいい仕事ばかりが片付く

仕事には、こなしていくだけの「忙しいだけの仕事」と、人生をかけて本気で取り組まなくてはならない「本当の仕事」があると、本書では紹介される。「本当の仕事」は、自分にしかできない仕事、自分のビジョンに沿った大切な仕事だ。発生した仕事を「すぐやる」だけでは、「忙しいだけの仕事」ばかりが片付き、「本当の仕事」は後回しになってしまう。なるほど、これまで「すぐやる」仕事術でガシガシと働いていたけれど、疲れきるまで働いてもなんだか達成感が得られなかったのはそのせいだったのか。

「すぐやる」方法だけを採用すると、すべての仕事は「今すぐ」やるか「後で」するかに分類されてしまう。「後で」は、決してやってこない未来。一度後回しにした仕事を再開させるのは大変だ。だからマニャーナの法則では、「明日やる」もしくは「明日以降の特定の日にやる」と決める。「いつかやる」と思っていたことが、その日にやるべきタスクに変わる

TO DOリストでは、仕事は終わらない

TO DOリストは、永遠にタスクが追加される「オープン・リスト」。その反対の「クローズ・リスト」となるのが「WILL DOリスト」だ。このリストには制限(クローズ)があり、一度クローズしたら、基本的に新しいタスクは追加しない

一日一日で完結するWILL DOリストを、本書では「タスク・ダイアリー」と呼んでいる。これは紙の手帳でも、デジタルでもどちらでもいいそうだが、おれの場合は紙の手帳である「ほぼ日手帳」を使っている。

新しく仕事が発生したら、超緊急なもの以外は、明日か明日以降のページに記入する。一日の仕事を終えるときには明日のページのリストを確認し、タスクを整理したら線をひいてクローズする。明日やる仕事は、つまりこれだけ。その日のうちにできなかった仕事は明日に繰り越す。どうしても「今日中に」対処しなければいけない仕事が入ってきた場合は、クローズした線の下に記入する。こうすることで、自分がどれくらい突発事項に振り回されているかを見直すこともできる。

紙の手帳の利点のひとつは、書けるスペースが限られていることだ。自分のできる以上に詰め込み過ぎては、こなせなくなってしまう。もうひとつの利点は、手でいちいち書き写すので、繰り越しのタスクが増えているのを意識できること。何回も同じタスクを書き写すのは面倒だから、サクッとやっつけたいという意欲が湧く。

モチベーションを保つ秘訣は「仕事が予定通りに進む」こと

会議の予定など、あらかじめ時間がはっきりと決まっているものは、これまで通りGoogleカレンダーで管理している。ただしこちらも、あわせてタスク・ダイアリーにも書き込んでおく。予定が多い日は、こなせるタスクも少ない。無理して多くの仕事を入れないのが基本だ。ページの3分の2が埋まったら、それ以上は書き込まず、翌々日以降にまわす(もちろん、〆切との兼ね合いも気をつけながら)。できるだけバッファを持たせて、不足の事態を消化できるようにしておく。もし仕事が早く済んだなら、他の仕事を先取りもできるし、遊びに行くこともできる。

やる気を保つ秘訣は? それは、「仕事が予定通りに進んでいる」という実感だと本書は言う。そして大切なのは、本に書いてある通りのことだけをするのでなく、自分ならではのシステムを開発していくこと。マニャーナの法則を取り入れて、約5ヶ月。後編では、ちまちま変更を続けながら編み出した自分ならではのシステムをご紹介したい。

〔日記〕30分のカラオケ

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  • 風の中から
  • 呼びとめたは
  • 狂人だつた
  • 山頭火

朝日が昇る時間に目覚ましをかけているが(最近は4時57分)、目は覚めても二日酔いのことが多い。二度寝をする。宮古から帰ってきてから、どうも日本酒がよくまわる。

ゴミ捨てをしてから、関内へ。久しぶりに来た関内駅は、とてもきれいになっていた。いつも階段で転げ落ちそうで恐かったのでホッとする。

どうしても行乞気分になれないので、歩いて、たゞ歩いてこゝまで来た、遠賀川風景はよかつた、身心がくつろいだ。
風が強かつた、はじめて春蝉を聞いた、銀杏若葉が美しい、小倉警察署の建物はよろしい。

[種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年]

午前中に一本会議。勝治で青唐痛辛麺の激辛。香菜さんも李さんもやってきた。それぞれラーメンをすすって出る。

午後から全体会議。議題は少なかったのに内容はガチンコで熱く、結局19時までかかる。うず潮屋で打ち上げ。生ビール、「くどき上手」、「雨後の月」、「尾瀬の雪どけ」。ウニ、ボタンエビ、その他いろいろ刺盛り、ポテトのチーズ明太子焼き、カニたっぷりサラダ、唐揚げ、フルーツトマト、茄子の漬物、梅水晶などなど。

二次会はカラオケへ。30分だけ熱唱して帰る。「曼珠沙華」、「異邦人」、「CHE.R.RY」を歌う。

終電。スープが飲みたいけど、お湯を沸かす気力も買い物に行く気力も無い。帰ってすぐにばたりと寝る。

〔日記〕一日は書きたいものを書くところから

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  • 晴れたり
  • 曇つたり
  • 籠の鳥
  • 山頭火

朝のSkype会議。掃除と洗濯をして、いつものようにブログを書き始める。水族館劇場のことを普通の日記として書くと、散漫になりすぎる気がした。久しぶりに日記ではない記事を書く。日記は自分に向けたメモ、そうでないものは読む人に向けて発信するもの。なかなか書き上がらない。とりあえず家を出る。

太陽堂へ。今日は間違えずに、特製らーめんの普通サイズを買う。ちょうどよい量だった(やはり大盛りは多過ぎた)。

御成のスタバで少し仕事。早めに切り上げる。バリスタのおねえさんに「今日は早いですね」と声を掛けられる。いつも長居してごめんなさい。

御成オフィスへ。キーを頂戴して、ブログの続きを書く。読んでもらうために書くものは時間がかかる。自分の文章の稚拙さも見えてしまう。それでも、書き上げた後の達成感と言ったら。ちゃんと書きたいものを書いた日のほうが、他の仕事もはかどるような気がした。

銀行へ。事務所家賃の振り込み。若宮オフィスへ。溜まっている仕事を進める。ようやく追いついてきた。大船に買い物に行きたいと思っていたけれど、夕闇に取り巻かれると、それよりも呑みに行きたくなってしまう。

雨、春雨だ、しつぽりぬれる、或はしんみり飲める、そしてまた、ゆうぜん遊べる春雨だ、一杯二杯三杯、それはみな惣三居士の供養だ。
朝湯朝酒、申分なくて申分があるやうな心地がする、さてそれは何だらう。
読書、けふはすこし堅いものを読んだ。
昨夜はたしかに酔うた、酔うたからこそヱロ街を散歩したのだが、脱線しなかつた、脱線しないといふことはうれしいが、同時にかなしいことでもある(それは生活意力の減退を意味するから、私の場合に於ては)。

[種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年]

ヒグラシ文庫へ。常温、りゅうきゅう、茄子とオクラの煮浸し、鮎。酔っ払って炭酸とスルメと明太子チーズを買うが、食べずに寝てしまう。

〔観劇〕水族館劇場「この丗のような夢・全」を見に行く

3年ぶりとなる水族館劇場の野戦攻城は、ついに念願の都心へ。新宿はゴールデン街の鎮守、花園神社境内で華々しく幕を上げた。

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新宿区役所本庁舎にもほど近いこの花園神社は、もともと藝能と深い関わりのある神社だ。江戸時代から見世物や演劇、踊りなどが興行された。水族館劇場の巨大なテントが建っていても何の違和感もない。ゴールデン街の街並みと地続きに、まるで遙か昔からそこにあるかのように、今宵の舞台はそびえるのである。

パノラマ島綺譚外傳 パノラマ島綺譚外傳 "この丗のような夢" 特設サイト|水族館劇場

おじゃましたのは千秋楽。遅筆で有名な桃山邑氏の台本も、役者の身体に染み込み滑らかに展開していく。

遠い遠いはるかな昔。街道宿の蚕の森に、斃れた獣を屠る馬殺しの井戸があった。そこはかつて龍が棲んだという伝承を持つ涸れはてた池の水源であり、天変地異がおこるまえぶれに 血のような赤い水が湧き出たという。

Information|水族館劇場

千代次が演じるのは老いた大女優。もう一旗揚げる為に寂れた劇場「赤い風車の館」へやってきた。錯綜する時間、神話と伝説、この世のものではない者たちの抗争。かつての公演でも繰り返し取り上げられたモチーフである、母と娘の確執、藝能の神、歪められた自然。何度も塗り重ねられていくようにして物語は進む。いや、進んでいるのか、循環しているのか。

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恒例の瀧のように流れ落ちる水や、動物との共演の他、今回は本格的なクレーンで飛行機を釣り上げる(もちろん、それにも役者が乗っている)という大掛かりな仕掛けもあった。もはやこの場所こそが、物語の中で言うパノラマ島の人工地獄だ。

まだまだ描き切れていない場面があるように感じた。物語の中でも風兄宇内が演じる劇作家のオババが「この場所で演じられる最高の物語はこれではない!」と叫ぶシーンがある。 それは演出の桃山氏の叫びでもあるように思う。

「また必ず、年内に完全版を首都圏で上演する」。打ち上げで桃山氏はそう言い切った。次の動きから目が離せない。おれはたぶん近いうちに、またこの野戦攻城に足を踏み入れるのだろう。この世の外へこぼれ落ちて行く、声なき人々の叫びを聞くために。

おもいだしてごらん
全世界が消滅したあとに
それでも眼をたずねてくる
はるかなる廢園のまぼろしを

水族館劇場「この丗のような夢・全」

臺本+遅れ+監督:桃山邑
出演:千代次/山本紗由/増田千珠/松林彩/石井理加/竹田舞/南海里/臼井星絢/七ッ森左門/秋浜立/髙橋明歩/伊藤裕作/羽鳥和芳/一色凉太/二見健太/山中秀太郎/淺野雅英/津田三朗/風兄宇内

花園神社 境內特設野外儛臺「黑翁のまぼろし」(東京都新宿区新宿5丁目17-3)
2017年4月14~23日 
全公演 夜7時劇場外顔見世(プロローグ)スタート
全席自由期日指定 上演時間 約130 分

序・顏見卋  歸還するオルフェの歌
破丿幕    戀する獸の呼聲
幕間     棄鄕の夜の糸姫
急丿幕    鏡に幽閉された女優
幕外     沈默にうかぶ赤い風車

Information|水族館劇場Information|水族館劇場

〔日記〕満開

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  • 鉄板をたゝいても
  • 唄うたつてゐる
  • 山頭火

軽い二日酔い。洗濯と掃除はあきらめてジロウに任す。

太陽堂へ。いつのまにか食券制になっていて、動揺する。動揺して、間違えて大盛りを買ってしまうが、変えてもらうのが面倒でそのまま頼む。いつもいたお兄さんは辞めてしまったのだろうか? アルバイト募集の貼り紙がしてあった。

御成のスタバへ。三月の納品祭と、先日までの休暇で溜まったメールにまだ追いつかない。本調子になるのはもう少し先。スタバの桜はちょうど満開だった。プールの青とのコントラストが美しい。外の席に座る人も増えてきた。

御成オフィスへ。土曜日なので人はまばら。昨日の議事録をまとめるが、膨大でこちらもなかなか追いつかない。あきらめて呑みに出る。

朝酒、等、等、入雲洞さんの厚情が身心にしみる、洞の海を渡つて、木村さんを訪ねる、酒、それから同行して小城さんの新居へ、また酒、そしてまた四有三居で酒、酒、酒。

[種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年]

釈迦で日本酒、カツオ・イカ・青柳。ヒグラシにうつって常温2合?、豚バラソース煮、たこきゅう胡麻酢和え。豚バラを「この豚野郎!」と注文するのが一時流行る。

わりと酔っ払って帰る。深夜、掛け布団と間違えて、コタツがけを掴んで寝返りを打とうとし、コタツで呑んでいたジロウの悲鳴で目が覚める。

〔日記〕遠い昔のこと

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  • もう死ぬる金魚で
  • うつくしう浮く明り
  • 山頭火

早起きして須賀川へ。新白河でツアーのお客さんがぞろぞろと降りていった。白河小峰城の桜でも見に行くのだろうか。

新白河駅で李さんと合流。車窓に次々と満開の桜が流れていく。福島は今が花盛りだ。

午前中、現場事務所で2時間会議。和蘭丹でお昼。ランチボックスとホットコーヒー。午後、中央公民館に移って2時間半会議。久しぶりに17時前に会議が終わる。

郡山駅でおにぎりを二つ買って新幹線に乗り、Kindle鴻上尚史の本を読む。東京駅を散策。横須賀線に乗り換えて少し仕事。

ヒグラシ文庫へ。最近鎌倉に戻ってきたばかりだという、開店当初時代の仲間がやってくる。2011年。つい最近のような、遠い昔のことのような。

「海明ちゃん、もう三十になったの?」
「なったよ。もうすぐ三十三になるよ」

金魚売の声、胡瓜、枇杷、そしてこゝでも金盞花がどこにも飾られてゐた。
酢章魚がおいしかつた、一句もないほどおいしかつた、湯あがりにまた一杯が(実は三杯が)またよかつた、ほんに酒飲みはいやしい。

[種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年]

懐かしい話に調子にのって呑みすぎる。常温4合、まぐろのりゅうきゅう、豚バラソース、塩ウニとチーズ。帰りに炭酸とイカ天を買ったが力尽きて寝る。

〔日記〕ビーチボール初日

  • けふもいちにち
  • 風をあるいてきた
  • 山頭火

ジロウが珍しく目覚ましをかけて早起きしている。「宮古島効果」らしい。

溜まっていた経理、書類整理。溜まっていたメールの山は、なかなか終わりが見えない。

海がまるで宮古のように青い。今年初めて、ビーチボールが川に流されてきた。「ビーチボール初日」とジロウが言う。

風にはほんたうに困る、塵労を文字通りに感じる、立派な国道が出来てゐる、幅が広くて曲折が少なくて、自動車にはよいが、歩くものには単調で却つてよくない、別れ路の道標はありがたい、福岡県は岡山県のやうに、此点では正確で懇切だ。
行乞相はよかつた、風のやうだつた(所得はダメ)。

[種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年]

コバカバでお昼。日替わり定食は鶏と豆腐のハンバーグ、ジンジャーソースかけ。銀行で納税。駅前のスタバでコーヒーを買って、関内へ向かう。

100均でApple Pencileにつけるためのグリップを買う。さくら通りは、遅咲きの桜がちょうど満開だった。

necojita.com

オフィスへ。みなに宮古土産を渡す。溜まっていた仕事の続き、勉強会。

クロスオーBARへ。いづみ橋、田人、お通しは冷や奴。帆立焼き、新生姜の肉巻き、ポテトオムレツのオーロラソースがけ。帰りにコンビニでコミックを立ち読みして、チキンとカップヌードルトムヤムクン味を買って帰る。