醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

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〔日記〕酒を断つときが来た

 
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  • 山頭火

こゝの湯は胃腸病に効験いちじるしいさうなが、それを浴びるよりも飲むのださうな、田舎からの入湯客は一日に五升も六升も飲むさうな、土着の人々も茶の代用としてがぶ/\飲むらしい、私もよく飲んだが、もしこれが酒だつたら! と思ふのも上戸の卑しさからだらう。

種田山頭火 行乞記 (一)


神無月四日、晴れ。

二日酔いである。しかし、吐こうとしても何にも出ない。四合くらいでは酔いもしなかったはずなのに、体が酒を分解しきれなくなっているのかもしれない。夕方になっても呑みたくならないし、呑んでも美味しいと思うことが稀になってきたし。

それでも酒場に繰り出すのは、呑みたいのではなくて、人に会いたいからなのだと思う。

わざわざ約束して待ち合わせして会うんじゃなくて、いつもの場所で、たまたま今日そこに来た人たちと同じ時間を過ごしたくて。

初対面の酔客が「どうせあんたなんか酒場にしか友達いないんでしょ、けっ」なんてひどい捨て台詞を吐いて出て行って、うわ、すっげー腹立つ! と思ったけれど、腹が立つというのは図星なのかもしれない。おれは酒場に通わなくなったらどこで友達に会ったらいいのかよくわからない。


それでも、ついに、いよいよ、酒を断つときが来たような気がする。


酒で産湯に浸かり、当たり前のように呑み歩きを始め、酒と男に溺れ続けたダークなハタチからの14年間よ。わりといつも死にたいと思っていたし、酒で体を壊して死ねるなら本望とばかりに呑み続けていた。それが若さというものなのかしら。そういう真っ暗なのがオトナっぽくてカッコイイ気がしていたんだろう。

ああ、三十代後半からは、もっと爽やかに生きたいものだね!


試しに、アルコール依存症WHO(世界保健機構)チェックシートと、新久里浜式スクリーニングテスト:女性版(KAST-F)を受けてみる(どちらもインターネットで無料で受けられます。所要時間は1~2分)。両方とも「アルコール依存症の疑いが高い」判定で、専門医療機関を受診して断酒しましょう、のレベルだった……。

梅田かおるの『新月の美断酒』を読む。

新月の美断酒

新月の美断酒

酒を「悪者」にするんじゃなくて、「神様に捧げるもの」であり、普段からやたらめったら呑むものではない、と解説するスタンスが気に入っている。

まだ体を壊したわけじゃないけれど、具合が悪くて半日をムダにしたりなんて、もうしたくない。

現代美術家の原口典之さんが、作品を創り続けるために若い頃は酒も煙草も断っていたと聞いて(今じゃあんな酒飲みオヤジなのに!)、粋がって煙草や酒でカッコつけるよりも、若き日の原口さんのほうが格好いいじゃん、とちょっと思ってる。


目は覚めたものの酒が醒めず、13時頃までグダグダとしている。口の中が苦くて嫌な感じ。そうめんくらいなら食べられるかも、と思ったけど、結局昼は抜く。

体重計測アプリは、11月11日にして記録を取り始めて111日目を迎えた。

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日記を書いて、


小説を書く。


よろよろと買い物に出掛ける。ヤゲン3本、手羽中2本、フライドチキン1本。ほうれん草、長ネギ、冷凍の讃岐うどんヒガシマルうどんスープ。

薄い三日月が祝福のように美しかった(正確には四日月だけど)。

結局は旨い肴をちびちびやれるのなら、酒じゃなくてもいいのだろうと白湯を入れる。白湯をすすりながら焼き鳥をつまみ、それだけで満足する。もう何年ぶりなのかわからない休肝日だ。

酒が入っていないのでもう一度机に向かう。『才能は開ける』を読み返す。

才能は開ける

才能は開ける


風呂を沸かして、湯船で『「ドリームタイム」の智慧』を読む。


ほどよくぽかぽか温まったところで布団に潜り、続きを読みながら寝る。