醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

〔日記〕ほっかむり

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  • 夏めいた
  • 灯かげ月かげを掃く
  • 山頭火

お休みをとる。ジロウがなかなか起きないので、ドラッグストアに買い物へ行った帰りに、コンビニでワインとミートソーススパゲッティを買って帰る。ちびちび呑みながら本を読む。

ジロウが起きてきて、一緒に散歩に出掛ける。稲村ヶ崎の海岸でトンビに警戒しながらビールと焼き鳥。その後、134号線沿いに腰越方面に向かって歩く。小動(こゆるぎ)神社に参拝。狛犬がほっかむりをしている。

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そのまま腰越のまちなかをぶらぶら歩く。江ノ電路面電車として走っているところを、初めて歩行者として眺める。

いつのまにか江ノ島に着いている。裏道で猫に挨拶をする。

雨につけ風につけ、私はやつぱりルンペンの事を考へずにはゐられない、家を持たない人、金を持たない人、保護者を持たない人、そして食慾を持ち愛慾を持ち、一切の執着煩悩を持つてゐる人だ!
ルンペンは固より放浪癖にひきずられてゐるが、彼等の致命傷は、怠惰である、根気がないといふことである、酒も飲まない、女も買はない、賭博もしない、喧嘩もしない、そしてたゞ仕事がしたくない、といふルンペンに対しては長大息する外ない、彼等は永久に救はれないのだ。
今日も焼酎一合十一銭、飛魚二尾で五銭、塩焼にしてちびり/\、それで往生安楽国!

種田山頭火 行乞記 (三) 一九三二(昭和七)年]

江ノ電で鎌倉に戻る。あさつきでサザエ、蛸、日本酒。釈迦で日本酒、じゃがベーコン。ヒグラシで冷酒。スーパーで買い物して帰る。

〔日記〕明治大学和泉図書館へ行く

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  • 梅雨の満月が
  • 本堂のうしろから
  • 山頭火

板橋区のみなさんと明治大学和泉図書館へ視察に行く。自分自身は訪れるのは三度目となる。今日も学生はよくくつろいでいる。勉強のための利用ではなくても、まずは図書館という環境に親しませるという点において、この大学図書館はとても優れていると思う。それは、設計を進めていくなかで、図書館担当者が思いっきり熱意を込めた結果なのだろう。

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その後、板橋区立中央図書館へ移動。検討が必要な点、調査が必要な点の洗い出し。

笠から蜘蛛がぶらさがる、小さい可愛い蜘蛛だ、彼はいつまで私といつしよに歩かうといふのか、そんなに私といつしよに歩くことが好きなのかよ。

種田山頭火 行乞記 (三) 一九三二(昭和七)年]

湘南新宿ラインで鎌倉に戻る。力尽きて呑みに出る。釈迦、ヒグラシ。