〔日記〕銀世界
- 水が濁つて
- 旅人をさびしうする
- 山頭火
起きたら銀世界だった。再び銀河鉄道で、岩手県滝沢市へ向かう。滝沢市はつい最近まで、日本で一番人口の多い「村」だった。その数、約5万人。2014年に滝沢村から市へと変わったのだ。そこにできたばかりの「ビッグルーフ滝沢」を視察する。
林檎の木箱をモチーフにした家具。春休みの子どもたちが、あちこちで集まって宿題をやっていた。
九時から三時まで市街行乞、行乞相はわるくなかつたが所得はよくなかつた。
[種田山頭火 行乞記 (二) 一九三一(昭和六)年]
此宿もうるさい、早く平戸から五島へわたらうと思ふ、それにしても旅はさみしいな、行乞もつらいね。
塩湯にゆつくり浸つてから二三杯かたむける、ありがたい。
タクシーで盛岡へ出て、新幹線で帰る。東京駅の五右衞門でウニとイクラのパスタ、白ワイン一杯。帰宅したら『夜廻り猫』の2巻が届いていた。嬉しい。赤ワインとスルメ、ゴルゴンゾーラのベビーチーズ。