醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

〔日記〕やりたいことは何?

頼まれると、やってあげたくなってしまう気質であるらしい。喜んでもらえたら嬉しいから、頑張ってしまう。
でもそれは、果たして自分の歓びであっただろうか?

仕事を辞めればウツは治るのかと思っていたけれど、全然そんなことはなかった。これまでのようにGoogleカレンダーを使い、Todoリストをこなし……ということをやっていたら、また暗いところに落ちてしまう。

朝日はこんなにまぶしくて美しいのに、海はこんなに美しく輝いているのに、それを見ているおれは、なぜこんなに暗く死ぬことばかり考えているのだろうか。

「やらなければいけないこと」をすべて無くしたあと、自分が本当にやりたいことは何か、と考えたら、最初に出てきたのは「日向でなんにもせず、ただゴロゴロとしていたい」だった(そんなこと、もう長いことしていなかった)。しばらくするとそれも無くなって、気がつけばひとつだけ残った「やりたいこと」は、「死にたい」というつぶやきだった。

あかん、これではあかんぞ……!

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とにかく、徹底的に自分を甘やかすことにする。布団から出たくない? どうぞどうぞ。昼から飲み潰れたい? どうぞどうぞ。

「だめだ、こんなんじゃだめだ、もっと頑張らねばだめだ」というのが口癖だった。
もうよいのだ。「だめでいいじゃない。どうしようもないヤツでいいじゃない。みんなから嫌われたって、あきれられたっていいじゃない。怠け者で、いいかげんでいいじゃない」と自分に言ってみる。

久しぶりに歩いた、行乞した、山は海はやつぱり美しい、いちにち風に吹かれた。
此宿はよい、同宿の牛肉売、皮油売、豆売老人、酒一杯で寝る外なかつた。

種田山頭火 行乞記 (二)

今日は、ちょっと早く起きられた。
この頃、夢見が面白いので、小説っぽくメモしてみている。

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ずっと気になっていた洗濯機の周りを掃除する。家にいる時間が長くなって、最初は寝てばかりだったけれど、仕事をしている間おろそかになっていた掃除が少しずつできるようになってきた。あと、ずっと放棄していた料理も。

小説のためのネタ集めをした後、買い物に出掛ける。手ぬぐいの布でできたカードケースを買う。島森書店で雑誌を衝動買いする。『spectator』の最新号は、つげ義春特集だ。

スペクテイター〈41号〉 つげ義春

スペクテイター〈41号〉 つげ義春

御成のスタバに移動。本を読む。
予約していた本が届いていたのがわかり、閉館直前に図書館に滑り込む。

鉱石倶楽部 (文春文庫)

鉱石倶楽部 (文春文庫)

水声 (文春文庫)

水声 (文春文庫)

珠玉の短編

珠玉の短編

そういえば、小説もずっと読むゆとりなんてなかったなあ。

東急で買い物。湯豆腐に鱈の切り身を一切れ入れる。最後は卵でとじて、おじやにしていただく。

陰陽師 玉手匣 7 (ヤングアニマルコミックス)』を読み、天橋立に想いを寄せながら眠る。