醒メテ猶ヲ彷徨フ海|野原海明のWeb文芸誌

野原海明(のはら みあ)のWeb文芸誌

〔日記〕もう自分を安売りしない

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石油がなくなつたから、そして買ふことが出来ないから、暮れると直ぐ寝た、寝た方がよい、読むよりも、考へるよりも。
こゝ二三日、どういふものか句が出来ない、それもよからう。

種田山頭火 行乞記 室積行乞


陰暦卯月十四日。

長野県図書館協会の仕事の話をいただいたときには、まだ一人で新幹線に乗れるような精神状態じゃなかったから、モヤモヤうじうじと思い悩んでいた。
ジロウについてきてもらわないと行けないんじゃないか、とか、登壇中に頭が真っ白になってしまったらどうしようか、とか。

いやいや、大丈夫。
だって呼んでくれたのがひーさまで、一緒に登壇するのがかおる姐さんなんだから。
逢いたい人に会いに行くのだ。


ひさしぶりにみんなに会う。

「元気そうだね。よし」

という言葉に勇気づけられる。
元気になってきたことを責められているような気がしていたから、元気になっちゃいけないのかもしれないと、どこかで思っていた。

精神科に駆け込んでから3ヶ月。
元気になるのが早過ぎると責めてくれるな。

もう、自分を安売りしない。


起きたら、Kindleに本が増えていた。
昨夜、酔っ払って買ったらしい。

夏至祭 (長野まゆみEarly Works―少年万華鏡)

夏至祭 (長野まゆみEarly Works―少年万華鏡)

無性に長野まゆみを読みたくなったものと思われる。
夏至が近いし。
読みたかった本だからいいのだけれど、簡単に買えてしまうから気をつけよう……。

鯖Tシャツと生肉Tシャツと、放蕩娘バッグが届いた。うれしい。

玄米に押麦を入れて炊いてみた。
ちょっと水分が多すぎて、ふわふわになった。
奮発して買って見たちょっと高級な納豆は、どこかパンチにかける味だった。

新しく頼まれた記事の執筆。
調べるのが面白くなって、気がつけば2時間経過。

家賃を大家さんに渡し、放蕩娘バッグを提げて出掛ける。
島森書店でノートと青インクを買う。

ヒグラシへ。
珍しくとても空いている。
小松くんが新しい本を入れていった。
一箱古本市のときから目をつけていた、保坂和志『小説の自由』を買う。

小説の自由 (中公文庫)

小説の自由 (中公文庫)

ちょっと混んできた。放蕩娘バッグをみなに自慢する。

コンビニのチキンを買いつつ、ほろ酔いで帰宅。
『湯を沸かすほどの熱い愛』を観て泣く。

セスの続きを久しぶりにめくりつつ、寝落ち。